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小説上手いね。参考にします。
第4話酒場に着くとゴロツキ達が酒でどんちゃん騒ぎしていたが、僕とじいちゃんが来た瞬間にシーンと静まってしまった。黒髪が来たぞ。気持ち悪い。なんでここに来たんだ。色々な罵詈雑言の中で僕たちはご飯を注文した。
「チーズとサラミ、焼きじゃがいもをひとつ。」
「…チッわかった。待ってろ」
とぶっきらぼうに言われ席に着いた。
冷たい視線がすこし心に刺さったが、前よりは平気だった。
「おらよ。」
と雑に放り投げられた食べ物を2人で大事に食べようとした時だった。
「おい、黒髪。」
いきなり黒髪と呼ばれそちらを振り向くと、先程のゴロツキ達がいた。
「どうかしましたか。」
「白髪のジジイに話してねえよ。俺はそこの黒髪のガキに用があんだ。」
「おい、黒髪。なんでお前みたいなやつが俺らと同じ机と椅子で食べようとしてる。お前は床で食べろ。」
「…」
「失礼ですが、この子はまだ子供です。床で食べさせるのはいかがなものかと。」
「あ?こいつは子供でも不吉の象徴である黒髪。悪魔の子だ。一緒に飯でも食ってたら俺らが呪われる。だからどけといっているだけだ。何が間違ってる?」
「黒髪でも椅子に座り、机で食事をする権利はあります。」
「いやないね。そろそろうるせえぞジジイ。…殺してやろうか?」
と男が笑いながらじいちゃんの顔を殴った。ゴッという鈍い音がなり、じいちゃんは少しよろめいた。もろに食らったようだ。僕は咄嗟に
「やめろよ!!」
と怒鳴った。しかしこれは火に油を注いだようなもの。笑いの中にある殺意の矛先はじいちゃんから僕に変わった。
「なんだそのタメ口は。いつからお前はそんなに偉くなった、あ?クソガキ。お前も殺してやろう。」
男が僕を殴ろうとした瞬間、男が吹っ飛んだ。一瞬何が起こったのかわからなかった。だがすぐにじいちゃんが吹っ飛ばしたのだとわかった。じいちゃんからの殺意が尋常ではなく、じいちゃんの顔が見れなかった。
「こんなに話の通じない輩と出会ったのは初めてだ。なあ、青二才。」
「…?」
「お前の言う黒髪はわしの孫じゃ。お前が孫を殴るというならこちらとて容赦はしない。」
「へっそうかよ。おい、行くぞ」
とゴロツキ達は尻尾をまくように店から出ていった。
「すまない店主。店を散らかせてしまった。今片付けるので許してはくれまいか。」
「あ、ああ」
「ありがとう。カイ、片付けるのを手伝ってくれ。」
「わかった。」