大森side
涼ちゃんがキッチンに立っている
こんな夜中に。
食器用洗剤を手に取り、ずっと眺めている
ああ
これが前言っていた幻聴か。とすぐ気づいた
大「涼ちゃん。どうしたの?」
そう声をかけるが反応は無い
こちらを見ることも、返事も。
涼ちゃんの表情は変わらないものの、涙を流していた
おもむろに食器用洗剤のキャップを外し、口元に持っていく
さすがにダメだと思い、涼ちゃんから食器用洗剤を奪い取った
涼ちゃんは膝から崩れ落ちて顔を押えて泣いていた
その音で若井が起きてキッチンに来た
若「涼ちゃん…?」
大「食器用洗剤飲もうとしてたっぽい…。さすがに止めたけど、」
若「うーん、、。」
藤「ごめ、…ッ泣」
何とか力を振り絞って出したような声で涼ちゃんが謝る
若「大丈夫だよ。しんどいよね、ちょっとあっちで横になろうか。」
藤「ん…、。」
若井が涼ちゃんを運んで寝室へ向かう
僕は食器用洗剤を手に取り、なるべく目の届かない、高いところへと戻した
寝室へ戻ると、涼ちゃんはもう泣き止んでいて
呼吸も落ち着いてるらしい。
若「涼ちゃん…さっき誰かに食器用洗剤を飲めって言われたの?」
藤「さっきは…、。飲んだら、死ねる…って…。楽になれ、ってッ…。でもっ…、!!げほっ、でも、」
大「ゆっくりね、ゆっくりで大丈夫だからね」
藤「ダメだって、、思ったのに、。辞めようとしてたけど、死ねって、。ネットで言われたの思い出して…、飲もうとした、。」
若井と目を合わせた
表情で何となく、若井の気持ちは分かる気がする。
きっと僕もそんな顔をしている
若「涼ちゃん、ダメって気づけたのは凄いことだよ。ネットで言われたことなんて気にしちゃだめ」
藤「でも辞めれなかった、、。元貴が居なかったら多分…、」
大「若井は結果がどうって言いたい訳じゃないよ。ダメって気づけたことを褒めてるの〜。」
そう言って抱きつくけど涼ちゃんは珍しく反応は無し
きっと今しんどいんだよね
苦しいんだよね
色んな気持ちがぐるぐるして気持ち悪いんだよね
ゆっくり
涼ちゃんのペースで
うつ病、治していこうね。
ーーーーーーーー
この小説そのうちフォロワー限定にする
コメント
2件
好みすぎる みなさん、ここに天才がいます
なんかすごく好みな作品を見つけてしまったかもしれない👀