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ー数時間前ー
あまね目線
今日はヤシロの誕生日だった。
俺はヤシロの好きないちごのケーキを買い、チョコプレートに、「ヤシロ」と白い字で書いた。
喜んでくれているヤシロの顔が思い浮かぶ。
俺は家に帰るのが待ち遠しかった。
しかし、不幸はここから来た。
信号機を渡ろうとした時だった。
「おい!あのトラック止まらないぞ!!」
ブレーキがきかなくなった、トラックがこちらに近づいてくる。周りを見ると、なんと、近くにはつかさがいた。
つかさは俺に気が付き、こちらに近づいてくる。
「あまねあまね〜!」
俺は、振り返りもせずに、叫んだ。
「来るな!!!」
それと同時に、衝突音がした。
帽子は遠くに飛び、血が飛び散り、顔は血が汚し、よく見えない。
つかさは、こちらを悲しそうな目で見てくる。
「あ…まね…、?」
声が小さく聞こえる。
だんだんと視界がぼやけてくる。
やがて体が動かなくなってしまった。
俺は、ぐちゃぐちゃになってしまったヤシロのケーキを見る。一欠片もケーキの跡がないほどむごい姿になっている。
…ヤシロ…。
ヤシロの喜ぶ顔、見たかったなぁ…。
ヤシロとまだまだいたかったなぁ…。
という思いが浮かんできた。
思い出す度に涙が溢れてきて止まらない。
…ヤシロ…、
…つかさ…、
…少年…、
…1番…、
まだ生きたいよ…。
死にたくないよ…
怖いよ…
やだ…。
目から涙が溢れて溢れて止まらない。
死にたくない…っ、
やだ…。
体が動かない。
もう俺はここで力が尽きてしまうことがわかってしまった。
俺は、微笑み、こう言った。
「バイバイ…。」