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コンコンコンと、ノックの音が3回
旧校舎3階のある噂がある女子トイレに響き渡った
寧々「花子さん、花子さん。いらっしゃいますか?」
続いて女の子の声
旧校舎3階の3番目の女子トイレにいると噂される花子さんを呼び出そうとしていた
花子くんSide
あれ?女の子の声がする……
俺のこと呼び出そうと思って来たんだ、きっと
そんじゃー返事してあげないと
花子「はーあーい」
その瞬間女の子の顔は強ばった
花子「こっちだよ」
寧々「ひっ、いやっ……」
うわぁ!殴られた!
殴るのは流石にヒドくない!?
まぁ通り抜けるけど
高い女の子の叫び声がトイレ中に響き渡った
あーあ、
花子「くっ、くふふ……あははは!!!」
女の子は恐る恐る顔を上げる
俺はその子の顔を覗き込んだ
花子「大丈夫?」
ちょうど目が合うと女の子は驚いたようにすごい勢いで後退りした
この子50m走何秒?
寧々「あ、あなたは……?」
分かってると思うけど〜……
花子「俺は怪異さ」
花子「学園七不思議が七不思議”トイレの花子さん”」
花子「はじめまして」
ーそう、俺はトイレの花子さん
”怪異”だ
”怪異”を呼び出せる人間は限られている
(※詳しくは漫画で言うと6巻時計守で詳しくご覧ください。時計守編も出す予定なのでそこでも言うつもりです)
ーでも、だからこそ俺は俺を呼び出したこの子が楽しく居られるように……
いつ”死んでしまっても”悔いがないと思えるくらい楽しんでもらいたい
まー俺もう死んじゃってるし!
今更誰が死のうとカンケーないけど!
花子「ー君にもあるんだろ?」
花子「聞かせてよ」
花子「’願い事’」
俺は願いを叶える怪異
俺を呼び出したのはこの子だ
それなら俺は、なるだけこの子の願いを叶えられるように……
寧々「……本当にただの変態幽霊じゃないのね?」
花子「……もういいサヨナラ……」
ていうか俺変態じゃないし!(定義がわからん!
願い叶えてあげようとしてるのにそれはヒドくない!?
寧々「わーっっ💦うそうそ男の子花子さんかっこいい!」
かっこいい……
しょーがないなぁー!
ヤシロ……
願い事は恋愛成就っと……
案外フツーだねー……
花子「相手は?」
ヤシロは好きな人ー源センパイの事を嬉しそうに写真まで見せてくれた
源センパイって言ってたからなんとなく分かってたけど写真で確信がついた
これ……祓い屋の人間じゃない!?
下手したら消滅しかけるから気をつけよーっと……
でもまー、俺は願いを叶えるだけ
この子が楽しく居られるように
おー、道具かー期待されてるなー
花子「そーそースッゴイの持ってんだ」
そう言って差し出したのはラブメゾット〜百式〜という恋愛ハウツー本
寧々「………」
あれ?反応が薄いなぁー
花子「まーまー」
いやーこれ以外とイイコト書いてあるんだよ?
でも怪異の力を借りるには代償が大きいんだ
これくらいが安全ライン
ヤシロにはもーしわけないけど
寧々「でも…それでもって言ったら…?」
花子「それは…」
あるっちゃあるけどあれは’ダメ’
花子「俺道具持ってないから無理」
寧々「ええーっ」
ごめんヤシロ
’あれ’は危険だから
ヤシロは期待のこもった目で俺をじっと見つめてる
残念だけど俺、人の願いとか叶えたことないしなぁ……
ふーん、これ使えそう
ヤシロは特技があるって言ってくれた
だからヤシロに言われてトイレから出る
ん?女の子の影と声がする…
あれ?見たことある気がするけど、あんな子知り合いにいたっけ?
いや、そもそも俺死んでるし……
この学園で知り合いなんていないや
でもー
あれ?なにか大切なことを忘れている気がする……