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「ねぇねぇ、あの人じゃない? いっつも女子二人侍らせて学校にくる人って」「本当だ……片方は光でしょ? もう片方は……ああ、和泉さん?」

「あの子大人しそうなのに結構ガツガツ行くよね……」

人間界の中学校に入学して二週間。人間界の狩人達の名は密かに、しかし確実に噂になっていた。

狩人「……ねぇ、僕たちなんか凄く見られてない?」

魔法使い「そりゃそうだよ……ずっと女子二人侍らせてるって」

狩人「えぇ⁉ 侍らせてるだなんて……」

魔法使い「優男に見えて裏ではかなりヤバイ奴だとか、女子の方は奴隷なんじゃないかとか、それから……」

狩人「も、もう良いって!」

魔法使い「まあ、私の方の誤解は解いたけど……美佳ちゃんがずーっと狩野君と一緒にいるもんだから付き合ってるんじゃないかとか……」

狩人「嘘だろ……(人間界の中学校……怖い……)」

そしてさらに二週間後。部活の勧誘が始まる頃だ。

「ねぇ、あなた狩野くんだよね?」

狩人「えっ⁉ 何で知って……」

「どう? 弓道部、興味ない?」

狩人「え、えーっと……」

巫女と魔法使いは手洗いに行ってくると言ってまだ帰って来ていない。

「また明日にでも来てよ!」

強引にチラシを手渡され、さらに大量のチラシを抱えた先輩はどこかに行ってしまった。

狩人「あっ……はい……」


狩人「……ということで……」

数日後。結局、狩人は弓道部に入部することになってしまったのだ。部活をやるということは、その分依頼に割ける時間が無くなるということだ。さらに、人間との関わりが増えることで狩人達が人間ではないと知れてしまう可能性も、少なからず上がってしまう。

魔法使い「行かなきゃ良いじゃん」

狩人「と思うでしょ? 実は一年が僕しかいないみたいで……来年度は僕が部長になることが決定しちゃって……それで先輩方の圧が凄くて……」

魔法使い「狩野君お人好しすぎるんだよ!」

狩人「うぅ……これで依頼受ける時間無くなっちゃった

し、こりゃ休日返上でやらないとだな……」


「光に覆われし漆黒よ。夜を纏いし爆炎よ。紅魔の名のもとに原初の崩壊を顕現す。終焉の王国の地に、力の根源を隠匿せし者。我が前に統べよ! 『エクスプロージョン!』」

ドカーン!

ここはとある森の中。爆発音が響く。その近くには、魔術師のような格好をした少女が倒れていた。

「……」

周りのパーティーメンバーは言葉を失っている。

「スゲー……噂には聞いてたけどやっぱスゲーな……」

「あれ? 回復薬無いよ……?」

「マジか……この奥に回復薬があるんだ。取ってくるから、ちょっと待っててくれよ」

パーティーメンバーはそう言って、その少女を置いて行ってしまった。

「……はぁ……今回も素晴らしい爆裂魔法でした……」

すると、茂みの方から物音がする。

「(あ、帰ってきたんですかね。早いですね)」

しかし、ゆっくりのものではない魔力の気配も、同時に流れてきた。

「(……あ、これヤバいやつかもしれないですね……大人しく土に還るとしましょうか)」

彼女の予想は的中した。その正体はモンスターだったのだ。赤目は仰向けになって空を仰いだ。よく晴れた空に、モンスターの影がかかる。そして、反対側から別の影が出てきて、モンスターを切り裂いた。

「大丈夫⁉ えーっと……あった。はい」

彼女の傍らに魔力回復薬が置かれる。

「あ、ありがとうございます……」

「……ったく、こんなガキ巻き込んで何がしたかったんだあいつらは」

ガキ。その言葉に赤目が反応する。

「ガキとはなんですか⁉」

魔力不足も忘れて立ち上がり、お決まりのポーズを決める。

赤目「我が名は赤目! 紅魔族随一の天才にして、最強の攻撃魔法、爆裂魔法を操りし者!」

反応速度「……ああ、あの頭のおかしい爆裂娘か。どうせどこのパーティーにも入れてもらえなくて、あれに都合よく使われたってとこか」

赤目「誰が頭がおかしいですか⁉」

ゆゆゆ「まあまあ落ち着いてって!」

ゆゆゆが反応速度と赤目の間に入って赤目をとりなす。

ゆゆゆ「……あんたはこれ以上余計なこと言わないで。気絶させるわよ」

小声で反応速度にそう告げたあと、赤目に向き直る。

赤目「……それで、あなた達はなんでこんなところにいるんですか?」

ゆゆゆ「……赤目ちゃんがついていったパーティーのこと、つけてたの」

赤目「なんでそんなこと……」

ゆゆゆ「私が個人的に気に入らないから」

赤目「……!」

反応速度「ギルドでも有名なゴロツキ集団だよ。知らねぇのかよ」

赤目「……」

ゆゆゆ「あのパーティー、帰ってこないわよ。話はそれだけ。じゃあね」

赤目「待って下さい!」

反応速度とゆゆゆが去ろうとしたところを、赤目が呼び止める。

赤目「私も……彼らのことは気に入らないです。……私を、あなたたちのパーティーに入れて貰えますか?」

反応速度「はぁ? お前……俺らにあいつらと同じ事させようってのか?」

それを聞いた瞬間、ゆゆゆは反応速度の首元に手刀を入れる。

反応速度「うっ……!」

ゆゆゆ「追放する前提で話さないで!」

反応速度が気絶し倒れたのを見届け、ゆゆゆがもう一度口を開く。

ゆゆゆ「構わないけど……うち、結構特殊よ?」


「んじゃ、出席取るぞー」

その日、学園では黒魔術科と白魔術科の合同授業が行われていた。もともと黒魔術科と白魔術科は魔術科が分かれたものなので、合同授業が多いのだ。

「ベル。……ベル。いないのか? 」

「ねぇねぇまどかちゃん、ベルって子、入学から全然来てないんじゃない?」

まどかの隣に座っている生徒がまどかに話しかける。

まどか「そうだね……」

まどか「(私には名前が三つあって、一つは冒険者カードとかにも載ってるまどかって名前、二つ目はみんなに呼ばれてる魔法少女って名前、最後の三つ目は人間界で名乗るための名前……多すぎて私でも分かんなくなりそうね)」

「そういえば聞いた? 三年の先輩も行方不明なんだって」

まどかの前の生徒も振り返って話し始める。彼女はまどかとは少し違う、白魔術科の制服を着ていた。

「そうなの⁉」

「湘南地方でモンスターが大量発生してるってニュースあったしそれかな……」

「確か海水浴場に近いところだったよね?」

「そこ! 私語しない!」

まどかたちに気づいた先生がまどかたちに注意する。

「すみません……」

「それじゃ授業始めるぞ。教本の十ページを開いて」

パラパラと教本をめくる音がする。ページをめくりながら、まどかは考えた。

まどか「(湘南……ねぇ。 面白そう。 帰りに見に行っちゃおうかな)」

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