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明那”王宮”
[あきな]
『加賀美さん!…お疲れですか?』
[えぇ…まぁ…恥ずかしながら…]
照れくさそうに加賀美さんは笑った
ここ最近、侵入者が多くなってきている
複数人でくることもあるから、それの対応で加賀美さんは一日中あたふた
そんな加賀美さんが俺と一対一で話したいと、自室に呼んでくれた
『…それで、話って』
[最近、侵入者が増えてきたことはあきなもわかっていますよね?]
『はい』
[…それが…]
何か悩んだように加賀美さんは黙り込んだ
そして決意を決めたようにまた、口を開いた
[…民衆たちの革命]
俺は一気に背筋が凍った
[それが、もう進行してきてます
明日には王宮は囲まれるでしょうね]
町から王宮までは大きな森を抜けなければならない
『…どう、するんですか、?』
[反撃はできます
武力的にはこっちのほうが上なんですけど]
[まぁ、大勢が攻めてきてるとなると、殺しは起こるでしょうね…ただ…]
『ただ?』
[湊様が批判しました]
『…え、反撃するのを?』
[はい]
『それって…』
反撃しなければ、俺らは、王宮は…
[…少しだけ軍隊を立ち上げようとしたんです]
[でも、王宮の人たちはその革命のことを教えたら、つぎの日には、それぞれ王宮から姿を消しました]
最近、あまり王宮内で人とすれ違わなかったりしたのはそれが原因か
[無理はないですよね、死にたくないんですし…]
『俺には、その軍隊にはいるか、とかの話ですか?』
[いえ、それは関係ありません
あきなには、お願いがあります]
『お願い?』
[ここから逃げてください]
『え……?』
いま、逃げろって…なんで…?
[町外れの海辺に1人乗りの船を出しました
それに乗ればあなたはすぐ故郷に帰れます]
『でもッ!』
[もとはといえば無理矢理つれてきた人質、こんなことで死んでほしくないです]
『……』
これは加賀美さんの優しさだ
確かに俺は半ば強制的につれてこられたようなもの…
『…嫌です』
それでも、あっちに戻ったところでなんも…
『俺も、最後まで王宮にいさせてください』
[ですが…]
『お気遣い感謝してます、こたえられなくてすいません』
[あきな……]
『残ったみんなで、湊様を守りましょう!』
加賀美さんは困ったような顔をしていた
申し訳ないとは思っていたが、俺は一人で逃げることなんてできないと思う
『それでは失礼しました』
[…無理はしないでくださいね]
『はい!』
俺は部屋をでた
明那”王宮 廊下”
【…残るんだってな】
俺が部屋からでたとき、待っていたのはローレンだった
『うん、ローレンは…?』
【そんな心配そうにみるな、俺も晴も残るよ】
となりに肩を並べながら廊下を歩く
【お前さ、なんでそんな王宮に感情抱いてんだよ】
『んえ!?感情って…なんていうんだろ…』
『大切なものを教えてくれたから…かな…』
ローレンはその言葉を聞いて足を止めた
『ローレン?』
【…いや、なんでもない、ただ、俺と似てるなって思っただけ】
『似てはなくない?』
【え】
『だって俺そんなタバコ吸わないし…身長とか性格も全然違うじゃん』
【んー?あきなくーん?あ!あきなの方が身長低いもんね~?】
『はぁ!?俺はこれから伸びるんだよ!あと二年後には180位に伸びてるから!』
【いやさすがに無理だろ】
まぁ俺ら三人のなかで一番高いのは晴なんだけどね…
〖へッくしゅ!!…風邪かな…〗
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