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___恥の多い生涯を送ってきました___。
___自分には、人間の生活というものが___
____見当つかないのです____、、、。
太宰は、空腹というものを感じたことがなかった。
小学校から帰ってきた時、いつも「おかえり、そら、腹が減っただろう」と云われた。
「甘納豆もあるよ、」
「カステラも、パンも。」
そう云われても、太宰は食べる気にはならなかった。
それでも、此の優しい人たちに迷惑をかけたくない。そう思い、太宰は初めて__。
「うん、お腹すいた。」
嘘をついた。
それからは毎日毎日嘘の顔を本当の顔に貼り付けた。
「今日、旅行らしいわね、楽しみ?」
「うん、楽しみだよ。ニコッ」
そしていつしか_______、、、
本当の顔を、見失ってしまったのだ_____。
そんな太宰にとって、あの涙はきっと、忘れていた本当の顔なんだろう。
普通の子供では当たり前に思うようなことが、太宰には、特別だったのだ。
「っ゙、ひ、ぅ、、ッく、ご、ぇ、なッ(泣)」
福沢はどうしたら良いものか、と云ったような顔をして、
太宰の頭を一度、撫でてやった。
青い月光が、部屋を照らしていて、
ただただ________静かだった。