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二人で打撃の連鎖。
建物の周りには、血飛沫が飛び散っていた。
それは蘭堂のではなかった。
「か、は”ッッ!げほ、げほッ!!」
乱歩が血と吐瀉物の混じったものを吐く。其の意識は、朦朧としかけていた。
蘭堂に殴られ、、、、先代に斬られた。
異能の中に入れられた場合、ほぼ100%の確率で死ぬのが普通。
そんな中で、少年二人は必死に抗っていたのだ。
「おい乱歩!!!どうすんだ!!」
「ひゅ、”っ、む、りだね、、、ははッ、、、」
「死ぬし、か、、無い、、、っ」
諦めたかのような瞳。その瞳が、初めて揺らいだ。
「、、、ッ」
中也も、限界が近づいてきていた。その時、、、。
「異能力、、、」
_______人間失格_______。
亜空間が壊れた音が聞こえた。
「福沢さん、居たよ。」
15ほどの、和服を着た少年が指を指して云う。
「よくやった、太宰。」
福沢はそう云い、蘭堂のもとへ駆け寄り、顎に一発。蘭堂が思い切り吹っ飛んだ。
その間に太宰は乱歩たちのもとへ駆け寄る。
「君たち、大丈夫?ボロボロだけれど。」
しゃがみ、二人に問う。
「嗚呼、、、、お前は、誰だ。」
そうすると、太宰が微笑しながら云う。
「太宰、太宰治。武装探偵社の社員だよ。そして、、、元ポートマフィアの捨て狗だ。」
「!!」
乱歩は震えた。ポートマフィアの中で、彼を知らない人はいない。
ポートマフィアに入って僅か3ヶ月で20人もの人間を殺した本物のカリスマ。
これぞ、ポートマフィアのために生まれてきた男だった。
「ぶそう、、、たんていしゃ、、、?」
乱歩が問う。やりたいものがみつかったと言わんばかりに、目を輝かせながら。
「そう、武装探偵社。そして此処に来た理由はね。君を引き抜くためだよ。」
太宰が手を引く。
「江戸川乱歩くん。」