mz視点
ちぐが病院の外に出るのは、どれくらいぶりだろう。
tg まぜたん……俺、本当に退院するんだね
病院の入り口で立ち止まり、ちぐが呟く。
mz ああ
俺は隣に立つちぐを見た。まだ痩せてるし、顔色も完璧とは言えない。だけど、前よりもずっと元気に見える。
tg まぜたんと一緒に住むの、楽しみだな……
mz 俺も楽しみ
tg なんか、夢みたい、w
ちぐはそう言って、小さく笑った。その笑顔があまりにも儚くて、俺は無意識に手を伸ばした。
mz 夢じゃないよ
俺はちぐの手をそっと握る。
mz これは現実でお前は生きて、ここにいる俺と一緒に帰る、
tg うん
ちぐは俺の手をぎゅっと握り返した。
tg まぜたん、俺、もっともっと生きる
mz 当たり前
tg そして、まぜたんといっぱい思い出作る!
mz おう
俺たちは手を繋いだまま、病院をあとにした。
これは”さよならの練習” なんかじゃない。
“これからの練習” の、はじまりだった。
2人で一緒に歩んでいく未来のために___。
── END ──
曖昧な完結で申し訳ないです🙏
完結まで読んでくださった方々、ありがとうございました!
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