mz視点
次の日放課後の下駄箱
tg まぜたん、今日も一緒に帰ろ!
ちぐが元気よく駆け寄ってくる。
いつもと変わらない笑顔。変わらない声。
でも、俺の目には違うものが映っていた。
mz お前さ、最近ちょっと元気なくね?
tg え?
mz いやなんか、歩くの、前より遅くなった気がするし
tg そんなことないよ!
ちぐは慌てたように笑った。
tg まぜたんが気にしすぎなだけ! ほら、早く帰ろう?
言いながら、俺の腕を引っ張る。
けれど、その手にほんの少しだけ力が入っていないことに、俺は気づいてしまった。
──やっぱり、おかしい。
mz ちぐ、本当に大丈夫か?
tg もう、しつこいなぁ!
ちぐは少しだけむっとした表情をして、いつもより強く俺の腕を引いた。
その瞬間。
tg ッッ……⁉︎
ちぐの足がふらつく。
mz おい!
慌てて支えると、ちぐの体が俺腕の中に倒れ込んできた。俺は不意にドキッとしてしまった。
mz ちぐ、大丈夫か?
tg うん、ごめん!ちょっとバランス崩しちゃった
苦笑するちぐを見下ろしながら、俺はそれ以上何も言えなかった。
本当は、気づいている。
ちぐが何かを隠していることも。
それを誤魔化そうとしていることも。
でも問い詰めたら、ちぐはもっと笑って誤魔化す気がした。
mz 帰るかー
tg うん!
届かない言葉。
届かない君。
コメント
4件
これハピエンですかね?!😖💧
(❀ ॑꒳ ॑*)ノ