翼 「買ってきたよ」
彩「ありがと」
なんか、ほぼ翼に任せちゃったな
荷物ぐらい私が持とうかな
彩「アイスは私が持つよ」
翼「クスクス、よろしく」
なんで笑ってるんだよぉ?
私は早足でみんなが着替えてるとこに向かった。
そこには、水着を着こなしたみんながいた。
黒木「おい、荷物を持って姫が帰ってきたぞ」
七鬼「ゴリラ姫じゃん」
な、失礼な
ん?横を見ると、翼が顔を覆って笑ってる?!
彩「翼ぅ~、わかってたんでしょ?」
上杉「天使にゴリラは似合わねーなww」
上杉くんまでー
翼「クスクス、もう無理ぃ」
翼がこらえられないと、笑い出した。
もう、最悪ぅー
彩「これだから男は」
よし、言いかえしてやった
黒木「アーヤ、俺も男だよ?」
小塚「ぼ、僕も男だよ?」
う、女が私だけだから言えるのかぁー
でも、黒木君もちょっとだけ言ったよね?
若武劇場でまんまと縄にかかったぁー
黒木「俺たちは、男に入らないそうだ」
彩「そういうことじゃないよ!黒木君たちはまともな人ってことで…ちょっとだけ違うけど」
私の言葉を無視して
若武「海に入るぞぉー」
みんなが一気に勢いよく海に飛び込んだ
そして、その水しぶきが私と小塚くんに思いっきり浴びせられた。
彩「わ、若武ぇ!!」
若武「え、あ、わりぃ」
翼「アーヤ、プッ」
若武「今度は、トイレの姫か」
小塚君が困った顔で
小塚「僕達はどうする?」
彩「びちょびちょだよぉー」
今日は生理の血が少ないからいいけど。
はあっ、このあと事件なんか解決できるのぉー?
彩「私、着替え持ってない」
小塚「僕も」
彩「どうする?」
小塚君が急に私を見てあわあわとしだした。
彩「え、小塚くんどしたの?」
私、変なものでも付いてる?
小塚「な、なんでもないよ。それより、体調が悪いんなら、お腹冷やしたらだめだろ?」
そういって、小塚君のパーカを肩に乗せてくれた。
彩「ありがとうm(_ _)m、小塚くんは大丈夫なの?」
小塚「平気だよ。この暑さならすぐ乾くだろうし」
確かにね、でもアイスを食べる気分じゃないなぁー、
私はふと若武達を見た。バレーボールをやってるっぽいな。
小塚「バレーボールか、はいらなくてよかった」
彩「あはは、」
運動神経の良くない小塚くんの言うことはわかるけど、反応に困るよぉー!
彩「ちょっとだけ近くに行ってみる?」
小塚「そうだね、アイスはいつ食べるか聞いてみよう」
私達はみんなのところに向かった。
小塚「おーい、若武!!」
大声で小塚君が若武を呼んだ。
うん、聞こえてないっぽい
小塚「もうちょっと近くまで行くしかないね」
はぁー、めんどくさいし、あつそうだな
小塚「アーヤ、ここで待ってる?」
彩「大丈夫、一緒に行くよ」
顔に出てたかな、気を遣わせないようにしないと。
みんな、バレーボールが続いてるなー
忍なんて、髪がサラサラと揺れてるよ
邪魔そうだけど
私達がバレーボールの横まで来た。ギリギリ水が来ないところでもう一度
小塚「若武!!」
みんながこっちを向いた。
やっと気づきもらえたんだ!!
小塚くんのところに若武が走ってやってきた。
若武だけが何故か泥だらけで私は無意識に小塚君から距離を取った。
これが虫の知らせというやつなのか…
このあと、何が起きたと思う?
若武が小塚君の前で転んで小塚君に泥が降り注いだんだよ。
当たり前だけど、本人は顔からね
良かった!離れていて……………って、私のスカートの裾に泥が付いてる⁉️
今日は本当に厄日だ
小塚「あ、アーヤ、大丈夫?」
大丈夫じゃないよ、小塚くん
翼「あ、目くじら立ってる」
黒木「姫がお怒りだ」
若武「しゃーねーだろ、転びたくてころんだんじゃねえんだ」
七鬼「わっはっはっ、小塚、おもろ」
上杉くんも顔を覆って笑ってる
私の怒りは絶頂に!!
彩「なによ、私と小塚君に泥水かけて楽しい?」
泥をつけた服を持って帰ると、お母さんは絶対怒るよぉー
小塚「アーヤに謝りなよ、若武。ついでに、僕にも」
若武「俺は、ただ楽しく遊びたかっただけじゃんか」
「なのに、遊びも断っといて」
若武が反論した。
彩「それとこれとは関係ないでしょ。しかも、今言ったことが言い訳だって自分で気づいてるんじゃないの?」
ちょっと言い過ぎたかな、そう思ったけど、これぐらい言わないと若武は反省しないからね。
彩「別に若武がわざと私たちにかけたとは思ってない。けど、かけたんだからちゃんと謝ってよ」
翼「そうだよ、若武謝りなよ」
黒木「今回は若武先生の負けだ。」
黒木くんが若武の頭を撫でた。
若武はその手を振り払うと、顔を上げた。
若武「アーヤ、小塚もごm「あっはっはっはっはっ」」
みんなの笑い声が砂浜に起こった。私もね。
若武「なんだよ、人が謝ろうとしてるときに⚠️」
だって、若武の顔に泥がいっぱいついててヒゲみたいになってるんだもの。
みんなも、スマホを取り出して若武の顔を撮ってる。
若武「お、お前らぁー」
完全に怒っちゃった。急いで逃げないと
私はもともといたところに引き返した。
後ろを見ると、案の定泥だらけの若武に皆が追いかけられていた。
小塚君、服大丈夫かな?
それより、私の服ぅ‼️
裾のところだし仕方ないな
みんなが返ってくるまでウエットティッシュで取ったらいけるかな
私がウェットティッシュを取り出していると、横に頭がピカピカの人たちが来た。
私がナンパかなと思って、警戒すると
?「今日って暑いよね」
?「こういうときってやっぱりアイスだよね」
悪い人じゃなさそうだな
彩「そうですね、私もアイスを買いました」
?「そ、そうよね」
男の人達が去っていった。
何だったんだろ?
それより、みんなはまだかな?
ホントはねホントはアーヤがナンパされて欲しかったんだよぉーだけど、それだと普通だなって思ってやめました。うぅーー
あれ?若武が6人いる?
違う、あれは…ドロだらけになった皆んなだ!!
1人だけ、服がドロドロになってる⁉️
小塚くんだ!
う、誰にもさわれない
翼なら、そんなことしないと思ってたんだけど男の子だからね
彩「おーい、みんなぁー‼️」
翼が私のところに駆け寄ってきた。
う、ドロドロだぁ
私がそーっと翼から逃げるように後ろに一歩だけ踏み出した。
翼「そんなに警戒しなくても若武みたいにアーヤに泥をつけたりしないよクスッ」
彩「な、警戒なんてしてないし」
翼「俺、そろそろ着替えてくる」
彩「うん、他に人は?」
翼「黙っとこ」
ブラックだぁ
楽しい楽しい夏休み!
あなたは有効に使ってる?