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君の居場所

10 - 過去

♥

110

2025年05月27日

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圖阿です!
前回からの続きです!


どうぞ!




 



         ・・・






💎side




なんとか無事に、僕らは神奈川に着くことができた。


到着してすぐ、僕らはホテルに行き、荷物を置いて街を散策した。


🐤「ほとけっち!ほとけっち!なんかめっちゃ美味しそうな匂いするよ✨」


💎「…ほんとだ!✨((クンッ」


🐤「初兎ちゃんも早く早く!!」


🐇「ちょ、2人とも待ってや〜💦」


🐇「おわ…!((コケッ」


りうちゃんに急かされた初兎ちゃんは、石に躓いてコケかけてしまった。


🦁「うお…!…大丈夫か?」


それをアニキが支える。


🐇「ぁ…大丈夫です…!//」


🦁「…………なんか初兎……顔赤くねぇか?」


🦁「もしかして風邪か?((コツッ」


そう言って初兎ちゃんのおでこに自分のおでこをくっつけるアニキ。


🐇「ピェッ……」


🦁「……………熱はなさそうだな♪」


🐇「は……はい///」


🐤「………ほとけっち((コソッ」


💎「どうしたのりうちゃん?((コソッ」


🐤「あの2人なんだかいい感じじゃない?✨✨((コソッ」


💎「………そうなの?((コソッ」


りうちゃんにそう言われたが、僕にはピンとこなかった。


アニキは誰に対してもあんな感じだし、初兎ちゃんは転んだのが少し恥ずかしくて顔が赤いだけじゃないのかと思ったのだが。


そう言うと、りうちゃんは『……ほとけっち乙女心をわかってない』と言われてしまった。





🐇side


ウチどないしよッ!!


ゆうくんとおると心臓うるさすぎるわッ!!


一種の病気なんか!?


4人で街を散策する中で気づいたことは、ゆうくんが人誑しだということ。


めちゃくちゃ自然に車道側を歩くし、よろけかけたらすぐに腰を支えてくれる。


この人、素でやってるんやろうけど恐ろしいわ。


そんなことを考えていると、前から楽しそうな声が聞こえてきた。


💎「なにこれ!?めっちゃ美味しい✨✨」


🐤「✨✨((モグモグ」


串焼きを手に目を輝かせながらそれを食べる2人。


あら可愛い。


🦁「お前らそんな急いで食うとつまらすぞ?w」


🦁「はい。初兎♪((スッ」


🐇「え?」


🦁「お前さっきから全然食ってないだろ?せっかく来たんやから食べようや♪?」


🐇「…えっと…💦」


🦁「…?……あ…もしかしてアレルギーあったか?💦」


🐇「いや、そうやなくて💦」


🦁「?」


🐇「ウチ……それにちょっと色々あって…」


🦁「………串焼きにか?」


🐇「串焼きっていうか……串…に…」 



ウチは串に強いトラウマがあった。


これはりうちゃんにも言ってないこと。


中学の頃。


クラスの所謂一軍…そう言った系の人が好きだった男子が、ウチを好きになり告白をしてくれた。


それに怒ったその子がウチを虐め始めた。


そして、どこから知ったのか、ウチが産まれてすぐに両親に孤児院の前で捨てられたことを知り、『親に捨てられた』『愛されてない』『いらない子』そう言う言葉でのいじめも増えた。


りうちゃんには、心配をかけたくなくて相談ができなかった。


いじめを受けるようになって3週間くらい経ったある日、ウチが大した反応を見せなくなったことに飽きた女子たちにウチはトラウマを植え付けられた。


クラスメイト「あんたさぁ……最近そうやってスカした反応ばっかしてるけど………舐めてんの?」


🐇「…………」


クラスメイト「まぁいいや………今回はあんたがいつもと違う反応してくれることを期待してるから♪」


そう言って鞄から竹串を出した彼女は何のためらいもなくウチの足に刺した。


🐇「いッッッッ…!!!!((ポロッ」


クラスメイト「あはw良かったぁ……あんたが痛がってくれて」


ウチの足からは血が流れ続けている。


それを見て彼女は心底嬉しそうに笑う。


その状況が怖くて、ウチは腰が抜けてしまった。


🐇「…な…ッ…なんでこんなことするんや…ッ…?((ポロッ」


🐇「ウチなんにも悪いことしとらんやんかッ!?」


クラスメイト「……うっさいんだよ((バシッ」


🐇「…ッ…!」


クラスメイト「なに?あんたみたいなゴミがあたしに説教?……いい加減にしろよ」


クラスメイト「親にすら愛されてないお前が、いっちょ前に他の人からの愛を求めてんじゃねぇよ」


その後、数回殴られたり、刺された竹串をさらに深くまで突き刺されたりとした。


しばらくすると、彼女は帰ってしまった。


ウチは泣くことしかできなかった。


りうちゃんにだけはバレないようにと、ウチは怪我をした場所を隠した。


それ以来、ウチは学校に行くことが怖くなった。


『親にすら愛されてないお前が、いっちょ前に他の人からの愛を求めてんじゃねぇよ』その言葉がウチの中で重くのしかかる。


彼女の言っていることは間違っているようで間違っていなかったから。


血の繋がりのある親にすら愛されないうちは他の人からの愛を求めたところで……そう思うようになってしまった。


このままじゃだめだと思って忘れようとしても、串を見るとあの光景と言葉を思い出してしまう。



そんな理由で串焼きが食べれないと、あったばかりの彼に言うべきか悩んでしまった。


彼は善意でウチに串焼きを渡してくれたのにそれを無下にすることはしたくなかった。


けど、どうしても手が出せなかった。


そんなウチに、理由を聞き出すでもなく、彼は言った。


🦁「………無理に話さんくてええよ……言いたくないことは言わんくてもええよ♪」


🐇「…………気にならないん?……ただの串焼きを食べれん理由を」


🦁「気にならないって言ったら嘘になる……けど、お前が嫌なことは俺はしたくない」


🐇「…そっか……やっぱ……ゆうくんは優しいな♪((ポロッ」


🦁「……!」


🐇「…あれ……ウチなんで泣いて…((ポロッ」


🦁「……((グイッ」


🐇「…!…ゆ、ゆうくん…?」


🦁「周りにいる誰にもその顔は見せんから……落ち着くまでこうさせてくれ」


そう言ってウチを抱き寄せるゆうくんの温もりが優しくて心地よくて……ずっとこうしていたいと思うほどだった。





🐤side




🐤「……それじゃあ弁明を聞かせてもらおうか??」


🐤「アニキ」


🦁「いやッ!ほんまに誤解なんやって!!」


ほとけっちと食べ歩きをしている時、てっきり2人もついてきていると思ったら2人はいつの間にかいなくなっていた。


慌てて、もと来た道を戻ると、目元を腫らした初兎ちゃんがいたため、アニキを問い詰めている。


🐤「なら、なんで初兎ちゃんは目を腫らすほど泣いたのかな??」


🦁「それは…しょ、初兎がまつ毛が目に入ったって言って取ろうとしたんやけど、初兎がもう擦ってて、それで泣いて目が赤くなったんよッ!」


🐤「………なるほど。……初兎ちゃん…被告人の供述していることは正しいですか?」


🦁「被告人ッ!?」


💎「被告人は静粛に((ポン←🦁の肩に手を置く」


🦁「いや、なんでお前もノリノリなんだよ?」


🐤「それで……どうですか?正しいですか?」


🐇「は、はい!正しい……です?」


🦁「自信持って正しいって言ってくれッッ!!」


🐤「…それでは裁判長……被告人に判決を」


💎「…被告人を……美味しいお店でご飯を振る舞う刑に処す!」


🐤「イェーーーイ!!✨✨」


🦁「…………何やねんこの茶番ッ!?」


🐇「………ゆうくんごめんな💦」


🐇「なんやウチのせいで『美味しいお店でご飯を振る舞う刑』?になってもうて」


🦁「気にせんでええよ笑お前は悪くないんやから♪」


🐤「2人とも!早くご飯食べに行くよ!!✨✨」


🦁🐇「……はいはい笑」






続く






          ・・・






🐤ちゃんの過去も書く予定なので、楽しみにしていてください!


見てくださりありがとうございました!





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