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夜桜神社の中で桜の花弁が舞う中 私達は出会った_
神社の境内に薄暮が訪れ、古びた赤い鳥居に 夕陽が映える。私は巫女装束に身を包み 夕刻の清掃を終えようとしていた。 すると突然境内の空気が変わり 神域の結界が揺らめく…
「何か寒い……」
社務所の前に祀られている 三体の狐の像が
淡く光り始め その姿が徐々と人の形と なって いくのが分かった。
「…!だ、誰、?」
光が消えその姿を見て私は思わず叫んでしまう。
「へ、変質者、!」
私の目の前に居たのは裸の成人男性が3人…
「……!」
境内に響き渡る希彩の声に、三人の男性が慌てた様子を見せる。希彩は状況を理解できずに小さな悲鳴を上げてしまう。
「申し訳ございません。」
涼が落ち着いた声で希彩に向かって話しかけながら、桜の花びらが舞い、彼らの体を覆うように着物が現れる。
「あ、確かにこれは失礼だったな!」
蓮が明るく笑いながら、赤い着物を整え
希彩に近づく。
「巫女様を驚かせちゃったね…///」
祈が少し恥ずかしそうに頬を赤く染める。
赤く染った頬を隠すように手で覆い隠す。
「え…っと……?」
三人の狐神が着物姿になり優雅な立ち姿で希彩の前に並ぶ。
「…狐?」
「ただの狐じゃない!」
蓮が先に口を開く。
「私達は狐は狐でも…狐神という者なんです。」
涼がそう口にする。
「……へ?」
(ま、まさか、!)
そう言われ見てみるとそこにあったはずの場所に3つの狐の像が消えており私は言葉を失ってしまう。
「……嘘」
「え、神様、?何を言って……ん?本物、?」
三人の狐神がお互いに視線を交わし
蓮は面白いと言わんばかりにくすくす笑う。
そして、涼が一歩前に歩み寄る。
「夜桜の巫女として、貴方はずっと
私達を祀ってくれていましたよね。」
涼が優雅に袖を翻しながら希彩に語りかける
「学校で忙しいのにも関わらず
毎日僕たちを大切に見守ってくれた」
可愛らしい笑みを浮かべながら
「それに、毎日お供え物もしてくれて
ありがとな!特にお前がくれる
稲荷寿司が大好物なんだ!」
蓮が屈託のない笑顔を見せる
「……」
「実は私達、ずっと貴方の事を
見守ってきたんです。」
涼が少ししゃがみ上目遣いで希彩を見つめる
「……っ」
(可愛い……)
「わっ……」
突然、境内の桜の木々が淡く光り
神聖な空気が漂い始める。
「桜の木が光った……」
「……」
涼は希彩の反応を見て優しく微笑む
「気に入りましたか?今のは
祈の力なんですよ」
「そうなんですね…」
「…って、今更ですけど名前を
お聞きしても…?」
「ああ、そうだったな!俺は
暁斬 蓮だ!」
「僕は聖萊 祈だよ
どうぞ、よろしくね!」
「私は碧嶺 涼と
申します。どうぞよろしくお願いします。」
「あ、では、私も改めて…
私は 夜桜 希彩です。
よろしくお願いします。」
「タメ口でいいって!」
「いや、そういうわけには……」
「僕たちは気にしないからタメ口で話してよ」
「わ、分かりました…」
「希彩ー!掃除終わったか?」
「あ、お父さん……」
「……お前達また人間化したのか」
「お久しぶりです。禽吏さん」
「はぁ、いつかまた来るとは思っていたがこんな直ぐとはな……」
「……お父さん知ってたの?」
「ああ…」
「なんで教えてくれないの!私この人達のこと変質者扱いしちゃったよ、!」
「……ふはっ、変質者って……(笑)」
「おい、笑うなよ!?」
「禽吏さん……」
「結構気にしてるんですけど…」
「悪い悪い…(笑)」
「はぁ……久々に笑った」
「笑うなんて酷いよ!まずお父さんが教えてくれれば変質者なんて言わなかったのに!」
「悪かったって。」
「お前達は確か人間化したら
しばらくは元には戻れないんだよな」
「そうだよ」
「なので、これからの生活をどうしようかと困ってまして。」
「それなら、我が家に来ればいい。
部屋もちょうど空いてるし
お前達さえ良ければどうだ?」
「本当か!?それは助かる!」
「感謝します。」
「やったー!希彩ちゃんと
一緒に暮らせるんだね!」
「なら、決まりだな」
「勝手に決めないでよ、!?」
「希彩ちゃん、これからよろしくね!」
「うっ……よろしくお願いします…」
「祈の笑顔には癒されるな!」
「そうですね。」
「じゃ、希彩後はよろしく! 」
「あ、お父さん、!」
そう言うと父は社務所へと戻って行ってしまった。 私は仕方なく3人を連れて家まで案内する事に。
(本当にこの人達と暮らすの、?
いや、人じゃなくて神様か……
でも、どうしよう…神様に失礼の
ないように しなくちゃ……)
そして、私は父に言われこの3人との共同生活をすることになってしまいました___
To Be Continue……