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詠唱間違えちゃったのかぁ… しょうがないね!
この頻度でこの完成度の作品を書けるの本当に尊敬です……! どうか無理せず自分のペースでがんばってください!
──────レイラー視点──────
彼らはよく分からないとか、困惑した表情を浮べる。こんなにも堂々と私の前に現れるとは思っていなかった。…脳内で彼らの情報を探す。魔女についてならば全知全能と名乗れるレベルに走っているし、先代の種族長から全ての魔女に関することのやり方は教わっている。…いや、正確には伝承している、の方が正しいかもしれない。そんなことはどうでもいいのだ。
彼らについて調べる。黒髪の方はスローリンという名前でそこそこの地位についているもののようで、種族長護衛隊の一員のようだ。…そんなもの、とうの昔に廃止したはずだが、生きているだけの老害がまた作り出したのだろう。無駄に魔力を使って…何がしたいのだか。
一方オレンジ髪の子は紅葉という名前で、魔女になりたての子のようで100歳ほどしか生きていないのだ。彼女は一般兵士として駆り立てられているようだが、今回は私のお迎え役としての大役に心を弾ませている、とでた。
…愚かとしか言いようがない。若いからしょうがないと言い切ることは出来ない。…歴史を改変したのだ。奴らは。正確には過去の話を奇麗話として片付けている。ならば、彼らには現実を教えよう。
「今更なんのようなの?」
「…へ?え…、あの、お迎「お迎えに参りました。」
紅葉が喋っているとスローリンが遮ぎ、話し始める。こういう奴は好きじゃない。今すぐにでも殺してもいいが、せっかくならば手土産を持たせよう。私なりの親切心だ。
「へ〜?捨てておいて、強くなったら種族長にして、それでも納得いかなくて魔女の国を追い出し、辺境の地にある森に追いやった人達が…。都合が悪かったら”帰ってこい?”…舐めてるんですか?」
「ぇ?」
明らかに困惑した表情をする紅葉は僅かに可哀想とは思うがスローリンは私を睨みつける。彼は真相を知っているのだろう。そんなことは心を見透かさなくても容易くわかる事だ。
「…過去のことは水に流して帰ってきて貰ってもいいですか?これは上層部の判断です。」
そいつは はぁ、とため息をついてから呆れたかのように立ちあがりながら話し始める。が、呆れたいのは私の方だ。今の話を聞いていたのか、いや、知っていてこれならば変わらないのだろう。
「部を弁えろ。お前の前にいるのは『種族長』だ。お前なんかよりも、上層部なんかよりも地位の高いものにお前は指示をするというのか。」
「…聞いていたとおり、傲慢な魔女だなぁ!種族長様よぉ。今なら敬意を払おうとしてやったのに…。それを見るや否や部を弁えろ…?てめぇだよッ部をわきまえるのは!」
「ちょっ先輩ッ!?私聞いてないですよ!?」
「うるさいなぁ!どうせこいつは死にたくないから魔女族を勝たせなければならないんだよ!今更棚に上げても無意味なんだッ!!どうせこちら側につくしか──────」
バチンッ!
そいつに私は雷を浴びせる。そいつは体が痺れて動けなくなったのか、膝から崩れ落ちる。やっと膝まつき、静かになったのだ。これほど嬉しいことは無い。そして、楽しい。快楽が脳で弾け、染み渡る。散々バカにしてきたヤツを躾ける。楽しい。楽しいのだ。思わず口角が上がる。
「あっはっはっw単純ね〜?そんな脅しが聞くと思ったの?ばっかじゃないの?これだからガキは嫌なんだよなぁッ!」
そう言って私はまた電流を流す。痛そうに苦しむその姿はあまりにも滑稽だった。…魔女の癖に魔法耐性がないのは如何なものなのか。昔に比べて魔法の技術が遥かに落ちていることが分かる。
「せ、先輩ッ!!撤退しましょうよ!あ、危ないですからぁ…。種、種族長様!!私達を…!!私達を見捨てるというのですかッ!!それはあまりにも…ッ」
「…?一度捨てたものが戻ってくるわけないでしょう?」
何を言ってるんだこの子は。まともな子だと思っていたが、若すぎるがゆえの思考の浅さが目立つ。困ったのものだ。…また会えるだろうけど。紅葉は絶望しきった表情を浮べる。しかし、後悔も悲しみという感情も浮かばない。あるのは無と静かな怒りのみがふつふつと煮えたぎるのみだ。いや、煮えたぎってすらない。
「さぁ、帰ってくれない?帰らないとゴミは掃除しないといけないから。」
「で、でもッ!!」
「…うるさいよ?ほんっとにッ帰れって命令してるんだようるっせぇな。」
思わず口が悪くなる。さすがに短期が過ぎた。心の中で猛省する。今更過ぎたことを後悔しても仕方がない。とりあえず師匠の目障りであり、うるさいゴミを処分することにする。ここで処分すると汚くなる。こんなヤツらのために魔力を消費してまで部屋を綺麗にし直すのは大変だ。
こほんっとひとつ咳をし、切り替える。ひとつ、詠唱を唱える。ほんのひとつの余興として。彼らの手土産に種族長の詠唱を聞けた、というのも追加する。
「バイバイ。ここには二度と訪れないでね?」
2人の下で紫色の魔法陣が出現する。紅葉は私とスローリンを交互に見て、困惑した表情を浮かべながら魔力にのせられ光に包まれていく彼らを見ながら転移させる。
さて、彼らは無事に帰れるのだろうか。猿も木から落ちる。いくら魔法のプロフェッショナルだとしても転移魔法を間違えてしまうかもしれない。少し、ほんの少し詠唱を間違えた気がするな〜。なんて、内心笑い声を上げ、彼らを見送る。
ここで切ります!はい!レイラーさんの過去にさらっと触れときました!まあ、詳しくは番外編か、本編か…つまりわからないですが、いつか書きますので…。お待ちを。
あ、ちなみに前回書いた手のことなんですけど、あとはまだ残ってるんですけど触らなければ痛くないですので大丈夫です。心配してくださった方々。ありがとうございます。これからも毎日投稿頑張っていきますので応援お願いします。…この物語もしかして年越ますかね?いつまで続くのやら…。自分でも分からないです。毎回2000文字くらい書いてるのに一向に終わらない…。んーきついですね!終わりが見えない!そろそろ戦争感があるのを書きたいですねー。大変そうですけど。…いつか、この物語を漫画として描くか、描いてくれる人募集しましょうかね?漫画バージョン普通に見てみたいんですよね〜掛けないんですけど。
まあ、雑談はそこそこに…。
おつはる!!