初めまして!三日月といいます🌙
カンヒュを最近知って激ハマリ中の人です
初めて小説を書くので拙いところもあると思いますが見てくださると嬉しいです😊
⚠︎注意⚠︎
・旧国
・戦争賛美、政治的意図は一切ありません
・史実の話が出てきます
(自分の想像も含んでいます)
【世界観】
枢軸組があの世で会話しているだけの話です(?)
あの世にも四季はあるものとします
──俺は冬が嫌いだ。
何故かって?理由は単純、寒いのが嫌だからだ。
あの凍えるような寒さは…耐え難いだろ。
「クソ……」
舌打ちをする。何故ここにも四季はあるのかと、無性にイライラしてしまう。
「相変わらずこの時期になると不機嫌になるんね」
そう声を掛けてきたのは、かつては同盟を結んでいたイタリア王国、通称イタ王だった。
「…なにか用でもあるのか」
「用が無いと話しかけちゃダメなの?」
「……」
「無視はやめてほしいんね!?」
相変わらず表情が豊かな奴だ。アイツも多少は見習えばいいのに。
「…隣失礼するんね」
そう言って隣に腰を掛けてきた。隣といっても少し距離があった。
「あれからもう80年近く経ってるんね。今でも紛争や戦争は無くなっていないけど、あの時に比べたら比較的平和なんね」
「……」
「…まあ、その気持ちも分からなくは無いんだけどね」
「俺は…あの時…ッ」
「その先はストップなんね。辛気臭い話はあまり好きじゃないんね。それに…言うともっと不機嫌になりそうなんね」
良い奴そうな癖して自分勝手な奴だ。別に話そうと思っていなかったからいいけど。
そう。俺が冬が嫌いな理由はもう1つある。それは──
約80年前。俺は大国だったソビエト連邦、ソ連と戦争をしていた。
最初は優勢だった。首都モスクワ付近まで占領する事に成功していた。だが
時期が悪かった。
12月に差し掛かり、どんどん気温が下がって−何十℃以下までいく時もあるほど冷え込み、ソ連軍は準備していたからよかったが、俺らは寒さ対策を殆どしておらず、戦闘機や戦車が使い物にならなくなり凍死する者も現れた。そこから逆転をされ、周りの国に一斉に攻め来られ降伏した。…降伏する前に俺は死んだけどな。
寒くなってくるとこの時を思い出してしまうのも冬が嫌いな理由の1つだ。
「ス……ナ…ス…ナチス!!!」
呼ばれて気がついた。
「やっと反応してくれたんね…考え過ぎるのもあまりよくないんね」
「わ、わりぃ。それで何だ?」
「日帝が来ているのに呆けて居たのはどこの誰なんでしょうなんね」
目の前を見上げると仏教面で小柄な、イタ王同様かつては同盟を結んでいた日帝が立っていた。
「そこまで声を掛けなくともよかっただろう。」
「なんでなんね!?折角来たのに3人で話さないのは勿体ないんね!」
2人が会話をしている。いや、会話というより言い合いだろうか?日帝はいつも通り仏教面だけど。
…やっぱこの3人で居ると少し落ち着くな。
「3人で話さないと勿体ないと言ってた割には会話に混ぜないんだな。」
「それは日帝が悪いんね」
日帝もイタ王とは反対側、つまり俺の隣に腰を掛けていた。
「この並びなんか落ち着くんね」
「ならリーダーはお前だな」
「何でだよ」
イタ王はおふざけ、日帝は冷静だけどたまにふざけてくる、それらに俺がつっこむ。
傍から見ればただふざけているように見えるが、俺はこの時間は悪くないと思う。
いや、なんなら俺はこの時間が…好きだ。
「四季はあるのに桜は咲かない、紅葉にならない、雪が降らない…嫌になるんね」
「まず木が無いからな。」
「現世とここは全く違うのに気温だけ同じく変動するのやめてほしいんね」
イタ王の愚痴が止まらない。なら…
「でも…嫌な事はあっても1人ではないだろ」
「それもそうだな」
「ナチ〜!たまにはいい事言うんね!」
「俺はいつもいい話をしているぞ」
「うわ思想出てきた!」
「今なら10時間俺の演説を聞けるぞ?」
「え、遠慮しとくんね〜」
「そうか…」
「あからさまに落ち込まないでほしいんね」
「ま、演技だしな」
「うそ〜!?」
「フッ…」
「あー!日帝が笑ったんねー!」
「珍しいな」
「別にそんな驚くことでもないだろ。」
「あーあ無表情に戻っちゃったんね」
その後も3人で話していた。
確かに俺は冬が嫌いだが…案外悪くないものだ。
生前俺ら頑張って来たんだ。今はここでゆっくりするのも…許してくれるだろう。
本当に?
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