駅まで来てくれないかって、萩原が来るってことだよな。
プラスなのかマイナスなのかわからない。
私の様子がおかしかったから呼び出された?
沙羅ちゃんとなんかあったとか?
もう学校来ないとか?
予想外の展開すぎて追いつかない。
今から萩原と会うとなるとなぜか緊張して、いつもよりずっと遅く歩いた。
改札の近くで萩原が待っていた。
なんて声をかければ、と悩みながらも足は進み、何も言わないまま萩原の目の前まで行ってしまった。
「、、あ、、ごめん、待たせて」
「いや、俺も今来た」
しっかり顔を合わせるの、久しぶりだな。
「これ」
萩原は私にかわいい柄の箱を差し出した。
「西尾に今日誕生日だって聞いて、ケーキ」
「、、、、なんだよ、、」
「、、なんだよってなんだよ」
こんなの、嬉しすぎてどうにかなりそうだ。
中身が見たくて、近くの椅子に座ると萩原も隣に座った。
「、、すげえ、、かわいい、、」
二切れのケーキに、名前が書いてあるプレートが乗っている。
「萩原のバイト先の?」
「そう」
「名前も萩原が書いたの?」
「いや、それは先輩に書いてもらった」
嬉しい。
「食べる」
ご丁寧にフォークもつけてくれている。
「今食べんのか」
「、、、、うま、、、おいしい、、いいい」
もう無理だ。泣く。
「おいお前、、なんだよ」
「ありがとう萩原、、」
「ああ、おめでとう」
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