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敦芥推し
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#文スト中原中也夢
茉莉(まつり)
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かいじう🦖
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完全な番となってから一年。
十八歳になり、マフィアの中でも「双黒」の恐ろしさは頂点に達していた。
中也の身体は太宰という絶対的なαと結ばれたことでヒートの周期も安定し、戦闘力もかつてないほどに研ぎ澄まされていた。
中也の首元にはいつも通りの黒いチョーカー。
その下には完全に癒えることのない、太宰の深い番の痕が赤黒く残っている。
だが、運命の日は唐突に訪れた。
織田作之助の死。
そして、太宰治のポートマフィアからの突然の失踪。
「……おい、太宰。どこにいやがる」
太宰が消えた翌日、中也は誰もいない太宰の執務室に立っていた。
綺麗に片付けられた机。
主を失った黒い外套。
中也はポケットの中で、拳を血がにじむほど強く握りしめていた。
「勝手にいなくなりやがって……! 組織を裏切るなんて、どんなつもりだクソ太宰……ッ!」
怒りが爆発し、中也は太宰の机を蹴り砕いた。
しかし、その怒りの底にあるのは尋常ではない「恐怖」だった。
オメガバースの世界において一度「真実の番」を結んだΩは、そのαのフェロモンなしでは生きていけない身体になる。
太宰の匂いがなければ次のヒートが来た時、自分の身体はどうなってしまうのか。
「あいつ……、俺を自分の犬にしといて、鎖を握ったまま、どこへ行きやがった……!」
中也は自身の首元のチョーカーに手をかけ、引きちぎらんばかりに指を食い込ませた。
うなじの傷跡がまるで太宰が遠くで笑っているかのようにズキズキと熱く、疼いていた。