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⚠️この小説には、偏った思想、鬱表現、

ほとんどの方を不快にさせる内容が含まれています。「あぁ、こんなやつもいるんだ!私も生きてていいんだ!」と自己肯定感をあげる材料ししてください。

見たか、下には下がいるんだぜ。その最下層にいるのが私だぜ。

この小説を叩きたいなら、「#井の中の蛙にお手紙を」でご意見ください。

***

ーこんな境遇が羨ましい

ー病名がついてるの、いいな


いつからだったのだろうか。私がこんな過ぎた平凡コンプレックスを拗らせたのは。いつからだろう、特別の意味を履き違えたのは。


元々は違った、違ったんだ。


ーあの子、絵が上手くていいな

ー歌が上手くていいな


そんな尊敬だったんだ。


ーあの子ばっかりずるいな

ー私も、あの子みたいに


それが、こんな嫉妬に変わって。

それから、それから。


「あれ。」


本当にいつからだ?


真夜中の3時。布団の中でそんなことを考えた。いつからだろうか、こんな歪んだ思想を拗らせたのは。


ねぇ、いつからだと思う?


目の前の彼にこう問いかける。


「さぁな」


彼は、そう言ってどこかへ消えてしまった。

つまんないの、ばーか。

ちょっとくらい真剣に向き合ってくれたっていいのにさ。

この悩みとは、かれこれ10年の付き合いだぞ、カワズと同年代の悩みなんだぞ。

意味のわからない文句を垂れ流していると、どこからか重たそうな本を持ってきた彼がやってきた。


「ここらへんじゃないか?」

「どれどれ…って、読めないのよ、これ」


そう、これは彼らの居る、私の夢の中にある本のひとつ。

彼が言うには、この大きな本は今までの私の記憶なのだそう。私でも覚えていないほどの記憶が、本になって記録されているんだとか。

だからか、彼が産まれる前のことも知っているのは。


「…学生時代。」

「あぁ、あの頃ね。」


そうだ、あの頃絶賛拗らせ全盛期だったじゃないか。周りと比べて。自分の不幸ですら甲乙をつけようとした、最も愚かな私。


「見に行くか?」

「へ」


「見に行く」ってなんだ。そんな疑問が頭に浮かぶ。


「ほら、手貸せ」

「あ、はい」


頭に浮かんだはずの疑問を無視して、彼の差し出した手に手を重ねる。

その瞬間、私の意識は暗い暗い、夢の中に沈んで行った。



ー続く

厭世観に毒される ※あらすじ必読

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