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︎︎⚠︎︎注意⚠︎︎
・ご本人様方には一切関係がない
・捏造、妄想要素が激しい可能性あり
・特徴を捉えきれていない部分が多々あり
・恋愛要素が今後恐らくきっとほぼない
・868のBOSSたちがロスサントスに入国する以前の物語
・投稿頻度がノロマかつ不定期
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行ってらっしゃいませ!
大型犯罪が一旦収束し、IFAKSと弾を補給しようと署に帰ってきた。とりあえず持てるだけをスタッシュから取り出し、廊下で適当に荷物整理をしているとタコが話しかけてくる。
「芹沢〜お疲れぇ〜い。」
「タコ〜お疲れ様ネ。」
「ちょっと聞きたいんだけどさ、最後にレダーさんと話したのいつ?」
「レダー?え……いつだろウ。オレ覚えてないのヤバい!?」
「いや、大丈夫。俺なんか会ってすらないんよね。」
「あ、そうなんダ。もしかしてサボり?(笑)」
「そうなんかな〜(笑)でも、何も言わずにサボるなんてことあいつはしないだろうから…… 。」
「たしか二。」
「俺さ、これから署長と話さなきゃいけないから、他の奴にも聞いて探しといてくんない?」
「ん、いいヨ〜。」
タコとの会話を終え、確かにレダーと話すどころか見る機会さえないなと感じ始める。ポケットから弾を取り出し、手馴れたリロードをしようとするとカランと床に落としてしまった。こんなミスは滅多にしたことがない。嫌な予感がする。そう不安になる一方で、タコから頼まれたのは、みんながよく言うジジョウチョウシュ(事情聴取)と言うやつか!と胸を高鳴らせるのだった。
「ヨージローさん…か。確かにあんまり見なくなったかも。」
「やっぱりみんなそうなんダ。」
「クラフト行くとかパトロール行くとか言って、何かと無線抜けるの増えた気がするし……。」
ちょうど近くにいた刃弐に聞くも、有力な情報はあまり得られなかった。少し前にタコが無線で聞いた時も、署員のほとんどが知らなさそうだった。2人でうーんと唸っていると、後ろからやかましい奴が来る。
「ん、2人ともこんなとこで何してんの?」
「あ、音鳴さん。ヨージローさんどこいるか知ってる?」
「え?レダー……はそういや最近見ないな。大型の対応でヘリやってるのは無線でよう聞くけど。」
「音鳴も知らないカ〜。」
『あ、これ牢王パトカーで向かいます。』
『──────。』
「大型来ちゃった、俺ヘリで行ってくるね。」
「行ってらっしゃい、ありがとネ〜。」
「芹沢ちゃんどうすんの?これ行く?」
「(その呼び方なんなんだよマジで)いや、オレはまだレダー探そうかなっテ。」
「ほな、俺とパトロール行きながら探そうや。」
「エ?なんでお前と行くんだヨ(笑)」
「ええですやん。俺こう見えて頼りになるで。」
あまり信用のならない言葉だったが、人手が欲しいのは事実だった。仕方なしにこの探偵ごっこ、オレの助手として彼を雇うことにした。パトカーの運転を名乗り出てカッコつけるそいつをよそに、レダーの携帯に電話をかけてみる。しかし、不在着信という文字だけを残す結果となったため、行先も決めず走り出すことになる。
病院やクラフト場、行きつけらしいホットドッグ屋など、彼の行きそうな場所は手当り次第回ったが、結局どこにもいなかった。パトロールという名目でのレダー探しは、そう長くは持たない。大型犯罪が複数起きてしまえば、オレら2人とも応援に行かざるを得ないのだ。
(早くレダーの手がかりを見つけなきゃいけない気がする、単にサボるにしてはやっぱり変だヨ。)
先程の嫌な予感が当たる気がして、この時間が長引くほど不安は掻き立てられた。それを察したのか、音鳴はあいつカジノハマって行ってるんちゃう(笑)とふざけて言い出す。その顔は少し強張っていたので、彼もまた不安なのかもしれない。最後の希望としてカジノに向かおうと決め、オレはナビの目的地を変えた。
「止まっテ!」
「ェ、どしたん急に。」
オレはとあるバーの前で止めるように言い、気になるモノを拾おうとパトカーから降りた。手に持ったその無線は、液晶部分が酷く損傷し壊れてしまっている。どのボタンを押しても反応がなく誰のものか分からないそれは、お目当てのものとはならなかった。
(レダーなら肌身離さず持っているだろうし、こんなとこ来るわけないよネ。)
分かりやすいほど肩を落とし、とりあえず落し物として持ち帰ろうとポケットにしまう。
「おかえり〜、何拾ったん?」
「いや、別に誰のか分からナイ無線。」
(ポケットから出して見せる)
「え、これレダーのやん。」
「エ!?いやいや嘘でしョ。」
「ほんまやね。だってこの裏にあるネコのシール、前俺がふざけて貼ったやつやし。」
「じゃあ、レダーはこのバーに居たってこト?」
「かもしれんな。中入って話聞いてみるか?」
「OK、行こウ。」
バーに入ってみると、いかにもギャングという客しかおらず、警察官のオレらには冷ややかな視線が注がれた。その視線にビビった音鳴が、俺ら場違いみたいやからと引き返そうとするも、オレは構わずマスターの所へ行った。運良くカウンターには誰もいなかったので、正面から堂々直近で出入りした人を聞いてみる。
「その情報は、あなたたちにとってどれほどの価値がありますか?」
気味の悪い笑みを浮かべてそう言うマスターに、オレはよく分からず(?)になった。音鳴にどういう意味か聞こうとすると、カウンターに大金を置き
「これで足りるやろ?こっちは一大事やねん。」
とだけ放った。情報戦というのは専門外のため、なんとなくしか話についていけない。とりあえずマスターの様子を伺っていると、簡潔にゆっくりと話し始めた。
「ちょ、芹沢!俺もう金ないなったって〜。」
「知らねぇヨ。まぁ、尊い犠牲だネ。」
「どこで知ったん、そんな言葉……。」
パトカーに乗り込んだオレたちは、タブレットを開きながらマスターの証言をまとめる。服装の色や特徴的にあそこを出入りしたのは、新ギャングの構成員と古参ギャングのボス2人、そして逮捕歴のないおそらく半グレの合計4人だった。警察官が出入りしたという情報はなく、はたまた無駄足無駄金だったか、とため息をつく。ではあの無線は、偶然あそこに落ちていただけなのだろうか。何も掴めないまま、署に戻ろうと音鳴がエンジンをかける。
「そういや、さっき牢蓮が一瞬無線から音がしたとか何とか言ってたんよな。」
「ハ?いつそレ。」
「え、いやレダーとは関係ないやろ。大分前やで22時とか……、あ。」
「それ、ギャングのボスと半グレの人が出てった時間くらいじゃナイ?」
「てことは、半グレって……でもなんでや?そんなことあるか?」
「ん〜じゃあ違う…カ。」
(てか、さっきの大型を対応する無線繋いだままで番号戻すの忘れてタ。だから気づかなかったんダうわ〜。)
こうして、手がかりは見つからずよく分からない謎だけを増やし、無線番号を1に戻したその時だった。
『聞いて、レダーさんは多分誘拐された。蓮くんの無線鳴ったってやつ、音鳴たちの行ってるバーとそこでの証言、全部聞いてたけどギャングのボスに連れ去られたで合ってると思う。』
『はい?レダーさん誘拐マ?』
『とりあえずそのギャングのシマ的に、北の〇〇か〇〇(番地)で拉致されてるかもだから、刃弐がサーマル行ったげて。』
『OKっす。』
『蓮くんはパトカーでレダーの方向かって。』
『了解!』
『音鳴と芹沢もそのまま北に直行していいよ。ちなみに音鳴は無線全部入ってたから、どうにかしといてね。それ以外の署員は、今起きた大型犯罪の対応を無線2番で頼んます。』
『──────!』
「え、待ってマジで無線つけっぱやヘハツ(笑)」
「はぁ〜何してるマジで。オレ運転する代わっテ。」
「ごめんごめんハハッ(笑)」
ニトロを吹かし、頼りになる(?)助手とともに急いで北へと向かった。レダー救出作戦が今にも始まろうとしている。
(誘拐した奴ら、絶対許さナイ。)
ハンドルと共に握っているからか、無線に貼られたシールは今にも剥がれ落ちそうだった。
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