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司書、里見弴視点
そこから数ヶ月
有島武郎の3回忌を迎えた
今まで弴に辛い思いしかさせられなかった後悔と転生した意味を考える
今不思議なのは、死ぬ死ぬばかり言ってる太宰がなんで生きてるのかということだ
この前聞いたら
「だって…有島みたいに迷惑かける死に方って嫌じゃん?」
って返ってきた
それはそうだ
もうこれ以上あんな事件を見たくない
その夜
里見は井伏、佐藤に呼び出された
佐藤:「里見がいろいろ病んでるだろうし…後で渡すつもりだったんだ」
分厚い書類…ファイルに綴じてある
井伏:「ここまでよく耐えてこられた」
佐藤:「これが…お兄さん、有島武郎に託された…想い出です」
ここまで集められたんだ…なんて思いながら受け取り、持ち帰った
あんなとこで読んでたら気がおかしくなりそう…
『これを開いたということは弴が今あの続きを歩けている証拠です』
見慣れた兄の字だ
何時から見てなかったのだろうか
あの優しい笑顔を思い出す
タイトル
『弴と僕の今までの時間と道』
こんなに写真を…と思ったけどお兄ちゃんって撮るの得意じゃないし、撮られるのも慣れてない
多分、久米さんとかそこら辺の好きな人が協力してるんだろう
それにしても凄い量だな…
僕が転生した日、兄貴と会った日、すっごく雪が積もってふざけ回した日…
懐かしいな
もうあんな楽しかった日々はないんだ…
夏祭り、ハロウィン、クリスマス、正月……
いっぱいある…
泣けてきた
もう一度会いたい
「うぅっ……お兄ちゃん…」
不味い…涙でちゃんと見えないや…
最後にあったひとことが
『弟、弴へ
君は今どんな生活を送れていますか
僕はもうこの先は自分で選んで欲しい
あの日の約束を果たせなくてごめん
でも楽しかったよ
ありがとう』