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「やってるところ見せてよ。一緒に冒険してるみたいじゃん?」
一緒に冒険…うん、なんかいいな。
「わかった。始めるね」
主人公に自分の名前を付けて始める。
続けて一緒に冒険するヒロインの名前だ。
「じゃあこっちは…」
馬場の名前を入力する。
「あたしの名前、知ってるんだ」
「え?知ってるけど?」
そんなに不思議かな?
「ふ~ん」
あとの二人にも適当にクラスメートの名前を付けた。
冒険が始まる。
馬場は自分ではゲームをしないで隣で僕のゲームを覗き込んでいる。
「ゲームしないの?」
「うん、あとで。ちょっと見てる」
なんか隣からいい匂いがしてきてドキドキする。
いっぱいある世界の問題を解決しながら、次の世界、次の世界へと進めていくようだ。
「へぇ長そうだね」
「うん、そうみたい」
みんなの話を聞きながらヒントを頼りに、装備を整えながら進む。僕はRPGも結構やっていたので順調に進めていく。
「え~なんでそんなに早いの?あたし、そこ結構詰まったのに」
「え?だってさっきの町でここを調べろって言ってた人いたし」
話しながらRPGをするなんて始めてだった。
1人でするのが普通だったから、こういうのも楽しいな。
そのうち日が暮れてきた。
「そろそろ暗くなってきたし帰る?」
「そうだね。これ貸してあげるから進めてもいいよ」
と、言われたので僕もゲームを貸すことにした。
馬場はゲームを3つ選び、持ってきたバッグにしまった。
「楽しかった!ね、明日もここでゲームしようよ?」
「うん。僕も楽しかったしいいよ。」
そうして明日の約束をして片付け終わると一緒に自転車をこいで帰った。
家に帰ると今日あったことを思い出す。
今まで話したことがあるくらいだったクラスメートの女子と、2人きりでゲームなんてなんか不思議な感じだった。
借りたゲームはあまり話を進めてもな、と思い、ザコをいっぱい倒してお金を貯めるだけにしておいた。
次の日、登校すると馬場はもういたが、女子たちと盛り上がっていたのでわざわざ声を掛けることはしなかった。
授業、休み時間と学校の生活は進んでいくが、 席も近くないので、それからも特別話すことはなくそれぞれ友達と過ごしていた。
昼休みにふと近付いた時、すれ違いざまに
「今日は現地集合ね!」と短く言われたので
その背中に「うん!」と返した。
今日も他の友達を呼ばずに2人で遊ぶのかな、と思いながら、あらためて放課後が楽しみになった。
いつもは嫌な午後の授業も、掃除の時間も、なんだかうきうきした気分で過ごせた。
あっという間に放課後になる。
馬場は帰り支度を終えると友達と一緒に帰っていく。
教室を出る時にちょっと僕を見て笑いかけてきた。
さて、僕も帰って準備をしよう。
友達にバイバイして、家に向かって歩きだした。