鮫川翠/シャークん
白尾高校2年生。奇病ということは言っていない。「殺人病」という人を殺す危険性のある奇病のため、あまり学校には行っておらず、学校の先生と親、そして自分自身がその理由を知っている。「自分が殺人病と知ったら皆離れていくんじゃないか」と思い、「自分なんかいなければ」という思想に陥る。
シャークん視点
sha「──はい、わかりました」
*「ではお大事に」
sha「はいっ、ありがとうございます」
診察が終わり、部屋の外にでて皆が居ないことを確認する。
…いない、かな。
よかった、奇病患者用の病室から出るとこ、見られたらどうしようも無いし。
あとはこのまま会計して帰るだけか…。
出会わなかったことは幸運だ。
*「鮫川さーん」
sha「あっ、はい」
会計も色々済ませて病院を出る。
家に向かう途中、5人が店から出てくるのが見える。
なるべくバレないように、でも早く帰りたかったから、すぐフードで顔を隠して走って横を通り抜ける。
もしかしたらあいつらに害を与えしまう可能性だって十分にある。
今日はまだ薬も飲んでない。
遠回りにはなるが、皆は通らないような道を選ぶ。
一安心して、フードを外す。
nk「翠!」
瞬間に話しかけられてしまった。
一瞬止まってしまったが振り返らず、歩き続ける。
br「翠ーっ、!」
瑠紀に走って追いつかれ、どうしようもできなくなってしまった。
sha「や、だめ、離れろっ………」
br「どしたの、?翠らしくないよ…?」
sha「危ないから、ほんとに駄目…」
kr「急に走んなよ…で、大丈夫か翠?」
sha「いやっ…」
誰にも聞こえないような小さい声で、「殺したくない」と呟く。
でも気付いて欲しいから、また言葉を重ねて。
sha「治したくないっ…こ”ろ”したくな”いんだよ”っ…!」
nk「っは…」
そのまま走って家まで帰る。
…つもりでいたけど、時に手を掴まれていた。
発作が出てきていそうで怖かった。
既に過呼吸になってしまっている。
sha「はなせっ…!!」
kn「理由話して」
sha「お前ら誰かが死ぬかもしれないんだぞ?俺はそれが怖いんだよっ…」
「俺がっ……」
nk「ちょっと、時も翠も落ち着けよ」
「とにかく翠に事情があるのはわかったから、時も一旦離そ?」
kn「……」
sha「……じゃっ…」
激しい頭痛がする。
これが発作か。今までちゃんと出たことはなかった故、知ることは無かった。
数十メートル離れた時、後ろを振り返ってみる。
心配そうに見つめる水樹と瑠紀に、じっとただ見る時の瞳。
また会った時、どんな感情でいればいいかわからなくなってしまった。
Nakamu視点
sha「……じゃっ…」
シャークんが行ってしまった。
どこか様子もおかしかったし、もはや本人なのか疑うところだ。
いつかその事情が聞ければいいけど。
遠くからシャークんがこちらに振り返る。
nk「っ…!?」
そこには違和感があった。
彼の片目が赤く、小さめに光っているのだ。
シャークんも、奇病と共にしてしまっていることが伺える。
俺は、どんな声をかければいいのか。
𝒏𝒆𝒙𝒕↪
コメント
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りりあだ!!!!🤭💕 🦈さんパニクっててかわいいいぃ