私は小さい頃から心臓移植をしないと死んでしまうと言われていた
私には大切な人がいる
幼なじみの”宮嶋 凜人”だ
彼は小さい頃から私と一緒にいてくれて
元気ずけてくれたりしていた
そんな彼がくれた大切な命のお話
14歳の夏
そろそろ心臓移植を視野に入れた方がいいと言われた
でも、心臓はあまり出回ってるものでもないからドナーが見つかるとも限らない
そんなことが言われた夏から変わり冬になった頃だった
「心臓移植のドナーが見つかりました」
とても嬉しかった
私は彼と付き合ったけれど、私は病院での生活で
デートなんかも行ったことないし
外…といっても病院の敷地内だった
それでも彼はずっとそばにいてくれた
この報告を聞いてから早く彼に伝えたいと思った
移植が成功したらデートに行ける
そんなとき、彼が来た
「凜人、ドナーが見つかったの…!!」
嬉しそうに話す私
それと反対に何故か悲しそうな顔をする彼
私はまだこの時は気づかなかった
手術当日
その数日前くらいから凜人はお見舞いに来てくれなかった
麻酔をして私は眠りに落ちる
凜人のことを胸に思いながら
何時間経ったのかわからない
でも目が覚めた
「手術は成功しました」
とても嬉しかった
凜人にメッセージで送ったけど返信してくれないし、既読すらつかず退院の時になった
「この手紙あずかったんだけれど」
退院の準備をしてる時急に看護師さんから手紙を貰った
片付けは早く終わったので手紙を読んでみることにした
大切なあなたへ
やっほー、久しぶりだね。この手紙を受け取ったってことは手術は成功したんだね。よかったよ。俺はずっとずっと君のことが大好きだった。でも、心臓移植が決まった時俺が喜ばなかったのはきっと不思議に思ったと思う。
それはね、もしかしたら勘づいてるかもだけど君に心臓移植した心臓は俺の心臓です。本当はドナーが出てくるまで待つつもりだったけどその前にきみがしんでしまうんじゃかいかと思ったら怖かったから。本当は生きて2人で色んなことしたかったけど、それより君が死んでしまう方が辛かったから。
理由はそれだけです。君が俺の分も幸せに、長生きしてくれることを願ってます。俺と君はずっと一緒だよ
凜人より
長文の手紙その手紙を読んでるとポロポロと涙がこぼれてきた
凜人が私のために亡くなってしまったのか
そう思うと悲しくて、でも
凜人はすぐ近くにいるんだと思うとそれも嬉しくて
まだ拭いきれないけど
私は凜人の分も前を向いて歩いて行こうと思えた。
凜人が私の背中を押してくれる
𝐹𝑖𝑛.
コメント
1件
実際心臓移植は脳死又は心肺停止の場合じゃないとドナーにはなれません