「それで、白川さんは、どうしたいですか?」
「どうしたいって…?」
「今後、僕と、どうしたいですか?」
一緒に居たい。隣で笑っているだけでいい。
でも、この恋が実らないことをわかってるから、苦しいだけかもしれない。
…………ん?まって、私今どんな状態だ?
ずっとるぅ💛さんに抱かれてない?
無意識だったから忘れていたが、今、私はるぅ💛さんに抱かれている。男性との初ハグだ。
自覚した途端、体の内側から熱くなっていくのがわかる。
その時、私は自分の体温が高かったせいか、るぅ💛さんの体温も上がってることに気づかなかった。
「えっと………。」
さり気なくるぅ💛さんから離れた。顔には出していないが、今私の心臓はバックバクだ。
心臓がおさまったとこで、私は再び答えを探すが、わからない。
私が俯いてだんまりしていると、るぅ💛さんが口を開いた。
「………………僕は……、まだ一緒に居たいって思ってるのに。」
今、るぅ💛さんはなんて言った?
私と一緒に居たいって言った?
幻聴だろうか。
「聞こえてますか?」
るぅ💛さんが覗き込んでくる。
その顔は熱でもあるのかってくらい、頬が赤くなっていた。
きっと今の私も同じ状況だろう。つい目を逸してしまった。
「き、聞こえてましたけど、多分聞き間違い、です…。も、もう一回言って貰っていいですか?」
るぅ💛さんは「はああああ」と大きなため息をついた。
「なんで、恥ずかしいことを2回言わなくちゃいけないんですか……。」
「ご、ごめんなさい。」
「じゃあ次はもっとわかりやすく言いますから、ちゃんと聞いててください。」
「はははははい!」
「ちゃんと目ぇ見て!」
るぅ💛さんは私の顔を、左手で無理やり自分の方に向かせた。とても近い。
私の顔を触っているるぅ💛さんの手は、細くすべすべしていて、熱かった。
「…………好きです、白川さんのこと。
……………………恋愛の方で。」
白川さく、22歳。
人生初の告白は、
十年前から憧れていた十歳年上の人でした。
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