テラーノベル
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ある日、軍学校であるペーパースクールの放課後、教官たちは教官室に集められた。
グレース「いきなり集まってもらってすまない。急を要するのでな。」
深刻そうな顔をしたグレース軍曹。
ブルーミーが、
ブルーミー「何があったのですか?」
と聞く。
グレース「カナダに謎の軍隊が出現したらしい。カナダはほぼ陥落とのことだ。もうじきにアメリカにもくるだろうな。」
サークル「それで?」
グレースは続ける。
グレース「援軍として来てほしいと米軍から要請が来たんだ。」
タヴェル「なるほど。しかしカナダが陥落するとは……」
サークルは少し考え、
サークル「生徒たちも何人か連れていきましょう。」
といった。誰一人反対しない。
アメリカ合衆国 ニューヨーク郊外米軍基地
米兵「ご協力感謝します。」
グレース「いえいえ。それより戦況は?」
グレースは米兵に尋ねる。
米兵「それが……誰一人帰ってきてないのです。何機か戦闘機で行ってもらったんですが、いまだに帰ってきてないんです。」
グレース「どうするのです?」
米兵はタブレットを取り出す。
米兵「これで戦況を中継してもらおうと思ってます。」
映像がつながる。米兵は呼びかけた。
米兵「お~い、聞こえるか?」
タブレット内からは悲痛な声が聞こえてきた。
米兵「助けてくれ!味方はほぼ全滅した!銃がまるで役に立たねえ!」
グレースは戦車を想像したが、実際はそうではなかった。空を飛ぶ飛行船、飛び回る戦闘機、見たことのない武器………。と、どこからか声が聞こえる。
「まだ生き残りがいたか!」
直後、画面が光り、映像は砂嵐となる。そして「camera offline」の文字。
と、そこへ割り込んできたのはルビー。頭がテレビのロボットだ。
ルビー「その映像、録画されてる?」
ルビーの問いかけに米兵は思わず、
米兵「ああ。」
と答えるしか無かった。
教官たちは黙っていない。
ブルーミー「何をしている!さっさと持ち場へ戻りなさい!」
しかし、教官の怒声に耳も貸さず、ルビーは米兵からタブレット端末を奪い取る。
すぐにその場から離れたルビーの身体は黒い煙に包まれていった。消え際、ルビーはこう叫ぶ。
ルビー「いい?逃げ遅れと仲間を連れて逃げて!戦おうなんて思わないで!」
煙がはれたあとにはどこにもルビーの姿はなかった。
呆気に取られた教官とグレース軍曹。しかし、デミがあることに気づく。
デミ「そうだ、ルビーには小型カメラを仕込んでます。映像を観ておきましょう。」
デミが持っていたタブレット端末で映像をつなげる。
???地下 テレビ軍基地
ルビーの視界は真っ暗だった。しかし、少しずつ煙が晴れていく。周りには、頭がテレビとなった人間がたくさんいた。
80mはあるテレビの巨人や、13mほどのテレビの男がいれば、ボディが女性のテレビもいる。
その中でルビーは白衣を着たテレビに話しかけた。そのテレビは最初は驚いていたが、すぐ、
サイテレ「おかえり、どうした?;)」
タイテレ「おお、ルビー:3」
テレウー「あら、どうしたの?owo」
と周りのテレビが話しかける。ルビーはタブレット端末を取り出し、映像を再生する。すると、テレビたちの様子が一変した。
サイテレ「これはマズイです。今すぐ他部隊に連絡を……って、それはカメラでは!?>:(」
ルビーはいつの間にかつけられたカメラに気づいたようだ。カメラがルビーの頭から離れ映像は「camera offline」となった………
教官たちは今後について話し合う。
サークル「ルビーのやつの、怪しいな。」
ブルーミー「引き揚げるべきでしょうか?」
グレース軍曹「しかし、敵の情報が不十分。このまま成果なしで帰るわけにも行きません。」
タヴェル「罠臭いよな…あの発言。」
サークル「……生徒に偵察に行ってもらいましょう!」
デミ「大丈夫なんですか?」
サーシャ「生徒に何があったらまずいです!危険すぎます!」
グレース軍曹「では、貴女が行きますか?」
サーシャ「……ッ!」
サーシャは言葉に詰まった。
会議の結果、オリバーとスカルが偵察に行くことになった。
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