テラーノベル
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夜11時40分。
KING本部。
会議室のモニターには、敵から送られてきた座標が映し出されていた。
目的地――廃研究所。
敵との決着が近づいていた。
静まり返る部屋で、らんがゆっくり立ち上がる。
らん「……みんな。」
「これが最後の潜入任務になる。」
「相手は僕たちを待ってる。」
「だからこそ、一瞬の油断もできない。」
なつは拳を握りしめる。
「絶対に終わらせよう。」
こさめも真剣な表情で頷く。
「今度こそ正体を暴く。」
みことはノートパソコンを閉じた。
「研究所の見取り図は解析した。」
「地下三階建て。」
「敵の通信は地下から発信されてる。」
すちは医療バッグを肩に掛ける。
「応急処置の準備はできてる。」
いるまは肩の包帯を締め直し、二丁拳銃をホルスターへ収めた。
らんが心配そうに見る。
「傷は大丈夫?」
いるまは少し笑う。
「まだ動ける。」
「約束しただろ。」
「一人では行かない。」
らんは安心したように微笑んだ。
「うん。」
午前0時。
廃研究所。
長年使われていない建物は、不気味な静けさに包まれていた。
割れた窓。
錆びた扉。
冷たい風が吹き抜ける。
なつ「いかにもって感じだな。」
みことは小さく頷く。
「敵の熱源は地下。」
こさめ「監視カメラは?」
「全部止まってる。」
「逆に怪しい。」
らんは静かに刀へ手を添える。
「行こう。」
六人は研究所へ足を踏み入れた。
地下へ続く階段。
足音だけが響く。
すると突然――
背後で扉が閉まった。
すち「閉じ込められた!」
なつが扉を押す。
「開かねぇ!」
みことはすぐに端末を取り出した。
「電子ロックだ!」
「解除する!」
その時。
館内放送が流れ始める。
???『歓迎するよ。』
『KING。』
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亜黒_恋吾
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『よくここまで来た。』
こさめ「姿を見せて!」
???『焦らなくても、もうすぐ会える。』
『だが、その前に試練だ。』
その瞬間。
床が大きく揺れた。
ゴゴゴゴ……!
なつ「なんだ!?」
目の前の床が左右に開き、深い穴が現れる。
らん「危ない!」
全員が飛び退いた。
すると、穴の向こう側へ一本道の橋が現れる。
???『その橋を渡れば、私の元へ来られる。』
『ただし――』
『六人全員が無事に渡れるとは限らない。』
通信は切れた。
静寂が戻る。
なつは橋を見つめる。
「どうする?」
いるまは橋へ一歩近付いた。
「俺が先に行く。」
らんは首を横に振る。
「違う。」
「今までみたいに、一人じゃない。」
らんはゆっくり手を差し出した。
「六人で行こう。」
なつが笑う。
「もちろん!」
こさめもその手に自分の手を重ねる。
「絶対に全員で帰る。」
みことも頷いた。
「作戦成功率100%にしよう。」
すちも優しく笑う。
「誰も欠けさせない。」
最後に、いるまが少し照れくさそうに笑いながら手を重ねた。
「……ああ。」
六人は同時に橋を渡り始める。
その様子を、監視モニター越しに見つめる黒いフードの人物。
???「やはり六人で来たか。」
「ならば――」
ゆっくりとフードを外そうとする。
「すべてを終わらせよう。」
コメント
1件
お疲れさまです、ゆあさん。第13話、読み終えました。 「六人で行こう」というらんの台詞に、じんと来ましたね。これまで一人で背負ってきた彼が、ようやく仲間の手を取った感覚——それがいるまとの約束や、それぞれが手を重ねる演出でしっかり伝わってきました。橋を渡る試練の演出も、ホラーゲームのワンシーンのようで緊張感がありました。黒いフードの人物が何者なのか、気になります。続きが楽しみです。