コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
桃蒼
蒼くんと黄くん兄弟
黄赤
蒼くん妊娠します
最近気分が悪くなりやすい
ご飯の匂いも
大好きな君の香水の匂いも
少し歩いただけで目眩がする
だから僕は妊娠検査薬を買ってみた
君としたのは
君がべろべろになって帰ってきた夜
きっと君は覚えていない
僕だけが覚えてる
だから君に子供が出来たことは
言うつもりがない
僕は頼りになる弟に連絡した
君は居なかったから
弟に会うために外に出た
これがダメだったんだ
「ごめん!待った?」
[大丈夫ですよ。そんなに慌てなくても]
[それで何があったんですか?]
何も言わずに
話があると呼び出したから
会ってすぐにそう聞かれた
「うーんとね、、、」
[ここでは話しにくいですか?]
「まだ桃くんには言ってないんだけど、」
「僕妊娠したみたいなんだ」
[へ、、、?]
「だから妊娠したの」
[おめでとうこざいます!]
[僕も叔父さんですかぁ]
[で、いつ桃さんには言うんですか?]
「言わないで置こうかなって、、、」
[、、、]
[まぁ何があったか知らないですけど]
[言えるなら言った方がいいですよ]
「そうだね。なら一旦家帰るね〜」
[次は桃さんが居る時にお家伺いますね]
[将来の義兄さんに会っとかないと]
「wその時は赤くんも連れてきてね」
きっと判断を間違えたんだ
部屋の明かりが着いている
君が帰っているんだ
「ただいまぁー!」
「桃くん今日は早かったんだね!」
明るい僕と反して君は
とても暗かった
[なぁ蒼、、、]
「なぁに?」
[浮気してるよな?]
「、、、へ?」
浮気、、、?
僕がするわけないのに
「どういうこと、、、?」
[今日蒼が男と居るの見た]
[しかも妊娠したって聞こえたし]
[どういうこと?]
[そんなやつだと思ってなかったんだけど]
「それは、、、」
[あーあ浮気したんだ]
[もういいや出てけよ]
桃くんと黄くんを合わせてなかったから
僕がわるかった
こうなった桃くんは聞いてくれない
「、、、今までありがとう」
少しの荷物と
君とのペアリング
それ以外は捨てよう
それから地元に帰って
ゆっくりお腹の子と2人で過ごそう
今まで頑張ったから
ご褒美として
「桃くんがいないと意味ないのに、、、」
君はこの家から去っていった
俺とのペアリングと
少しの荷物を持って
本当は別れたくない
でも蒼に他に男がいるなら
俺よりも幸せにしてくれるだろう
何より妊娠したらしいしな
俺が居たのにさ
俺とはもうずっとしてなかった
飽きられたんだろう
もういい
どうせ蒼は俺の事なんて
好きじゃなかったんだろう
順調にお腹の子は育って
女の子という事がわかった
オギャー
大きな声で泣くわが子
すごい可愛い
ここに君がいない
とても悲しいけど、
僕はひとりでこの子を育てる
ねぇ桃くんこの子は君にそっくりだよ
碧眼で顔がすごく整っている
嬉しさで目の前がぼやけちゃった
2年がたち
今日からまた東京に来た
産まれた子も大きくなり
少し覚束無いが
話せるようにも歩けるようにもなった
この姿を
桃くんと見たかったなぁ
なんて言ってももう遅い
まぁいいか
[まぁま!]
「さーちゃんどうかしたの?」
[ちょちょ!]
「ちょうちょさんいるねぇ」
すごく可愛いし
ほんとに癒される
ママって言ってくれた時は
本当に泣くかと思った
[あー!ちょちょさん!]
「さーちゃん!」
小さい子は目を離したらだめ
わかっていたけど少しだけ
ほんの少しだけ目を離しちゃった
ちょうちょを追いかけて
走って言っちゃったさーちゃん
子供ながらに早くて少し遠いとこに居た
僕は
追いつけなかった
さーちゃんの前に誰かがいて
ぶつかってしまった
「ッ!すみません!」
「さーちゃん!危ないよ」
[まぁま!ポロポロ]
ぶつかって痛かったのか
泣き出してしまったさーちゃん
泣き止ませるのに手間取っていると
[蒼、、、?]
ぶつかった人に名前を呼ばれた
気がして
顔を見ると
「桃くん、、、、」
君がいた
そのまま去ろうとすると
手を掴まれた
「急いでるんで、、、」
[ごめん、話したいんだ]
泣きそうな顔で
そういう君を許してしまった
「少し待ってて」
急いで黄くんに連絡して
さーちゃんを迎えに来てもらった
[もうお昼寝ですよね]
「うん。お願いします」
[大丈夫ですよ!]
[さーちゃん僕とお家行きましょうね]
赤くんと暮らす黄くんなら
さーちゃんの事をわかってくれる
「ごめん」
「話って何?」
[さっきの子、蒼の子供?]
「、、、そうだよ」
きっと黙っていてもバレる
だって、2歳になったさーちゃんは
ものすごく桃くんに似てるから
蒼の子供はものすごく俺に似ていた
さっきの子を迎えに来ていた奴よりも
さっきのやつは2年前俺が見た蒼の彼氏のはず
なにか俺は勘違いしてたのか?
思わず引き止めてしまった蒼と話すために目を向ける
たった2年一緒に居ないだけで、
こんなにも目つきが変わるんだな
なんてぼーっとしていた
「桃くんはさ、なんで僕を引き止めたの?」
と急に聞かれて焦った
元彼に子供が俺に似てるけど、なんで?とか聞かれても困るだろう
なんて言うのが良いんだろう。
[子供可愛いな]
ありきたりな言葉が出てきた
[子供可愛いな]
君にそんなこと言われると思わなかった
なんで、俺に似てるの?
そう聞かれることが怖かった
君と別れたのは2年前
おそらく君は黄くんを僕の浮気相手に間違えた
本当は違うよ。君の子だよ。
そう言いたかった。でも声が出なかった。
[あの子さ、俺に似てるな]
あぁ、気づいてしまった
「気の所為、だよ?」
遅い。何度も何度もこの日を待ちわびていた。それなのに気の所為と言ってしまった。本当は君の子だよ。
「違う、本当は、桃くんの子供だよ。ポロポロ」
あぁ、言えた。突っかかって出てこない言葉。言えないと思ってた言葉。
前を向いたまま言う
なんて顔してるのか分からない。前は涙で滲んでいる。
君の匂いに包まれた時涙は引っ込んでしまった。
[ごめん。浮気って言ってごめん。]
[1人にしてごめん。蒼は許してくれないかも]
[でも、俺は、まだ蒼のこと好きなんだ]
[許して欲しいなんて言わないから。]
[せめて、あの子のパパにならせて欲しい]
[今までできなかった分]
やっぱり桃くんは優しい
でも、許すなんてできない。
「僕は許せないよ。」
「さーちゃんの可愛い時見てない桃くんを」
「すごく可愛かったんだよ?」
「なんでパパなのに」
[うん。ごめん。]
「でもこれからも可愛い時沢山あるから」
「これからの態度で許す」
[!蒼、、、ありがとう。ポロポロ]
「後、僕にも好きって言ってね?」
[もちろん!大好きだよ!]
「んふふニコッ」
「僕も!」
蒼に聞くと俺が見たのは
蒼の弟だったらしい。俺の早とちりだった
でももう俺は間違えない。
だって、
こんなにも大好きな人がいるから。
[ぱぁぱ!]
「桃くーん!」
これからは泣かせたぶん、笑わせよう
『今行くね!』