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夜が深まり、リビングの静けさが心地よく広がっている。
陽翔と奏は、それぞれ俺の隣に座り、ふたりの手が自然に重なった。
陽翔が軽く俺の肩を引き寄せ、顔を近づけてきた。
その笑顔は、普段の陽気さを残しつつも、どこか真剣なものが混じっていた。
「お前、いつも笑ってるけどさ、今日はちょっとだけ……俺を見てくれ」
その声は、甘く、低く、胸に響く。
奏も、少し恥ずかしそうに、でも心からの言葉をくれる。
「お前が、幸せそうにしてるのが、俺も嬉しいよ」
彼の声は、いつもよりもほんの少し震えていて、そこに込められた気持ちを感じる。
その言葉に、心が温かくなると同時に、胸がドキドキしてきた。
俺は顔を上げ、陽翔の目を見つめる。
その目が俺を引き寄せて、気づけば顔が少しずつ近づいていく。
陽翔は、優しく俺の頬に手を添える。
その手のひらの温もりが、俺をさらに近づけさせる。
「――キス、していいか?」
陽翔が、静かな声で聞いてくる。
俺は少し驚きながらも、目を閉じて頷いた。
その瞬間、陽翔が少しだけ力を込めて俺の唇に触れた。
優しく、そっと重なるそのキスは、心を溶かすような甘さがあった。
唇が離れると、陽翔は微笑みながら言った。
「これから、もっといっぱい愛してやるからな」
その言葉に、俺は胸が熱くなり、ほんのり頬が赤くなった。
その後、奏も静かに俺の方を見て、少し緊張した様子で囁く。
「……お前、俺のこと、好きだろ?」
その問いに答えるように、俺は静かに頷いた。
「俺も、お前のこと大好きだ」
奏は優しく、でも確かな決意を込めて言った。
その言葉が、俺の心を揺さぶる。
そして、奏がほんの少しだけ顔を近づけてきて――
そのまま、静かなキスが重なった。
優しく、丁寧に触れる唇。
奏の温もりが、俺の全身に広がり、すべてを包み込んでくれる。
「……ずっと、そばにいてくれ」
奏がそう言って、俺の額にそっとキスを落としてくれた。
陽翔も奏も、俺を愛してくれている。
その気持ちが、心から伝わってきて――
俺は、このままずっとふたりと一緒にいたいと、強く思った。