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天気が良かったある日牢屋にパンを運び、帰ろうと辺りを見回した時にある牢屋が目に入った。
中には目の色素が薄い男性がいて、本を読んでいた。
…本にあまり興味は無いけど、恐らく目の前の本棚に仕舞われている本。
てかいつの間に牢屋内に本棚設置したんだ、重労働だろそれ。
だが、私は飼い主として努めを果たすために声をかけた。
「…それどっから取ってきたの」
「うわあっ!」
どう見ても驚いた色素男、声をかけてくるとは思わなかったのだろう。
まぁ色素男は報告とかしに来ない人間だから、そりゃ話慣れないだろうな。
悪い事ではない、報告人間が律儀過ぎんだよ犯罪の報告とか耳が痛いわ。(ガチで)
「…ごめん、それ私の屋敷から取ったなら良いんだけど…どっかの本屋から盗んできたとしたらちゃんと隠してね。」
眉を不安そうにひそめる色素男に少し同情と同時に確信を覚えた。
多分この人そういう事はしないな。
「…ち、違いますよ。自分で買ったので…。」
自分で買った、その言葉に少し違和感を覚えた。
「… … … 」
なんでだ?と考えた時に、知らない間に奴隷の私物が増えたのが私の中で気に入らなかったのだと気付いた。
…これは注意するべき?
いや、しなくてもいい。
でも…
「あんま言うのも駄目だけど、他のご主人はそういうの許さないかもだから。あんまり言わないでね。自分の物を買ったって」
うん。私言ったわ。普通に言ったわ。
色素男は少し怒った様子で質問を私に投げてきた。
「…買っては駄目ですか?」
いやそんな事は無いんだけど。
なんて、思いながら返事を返す。
「…さぁ、私は黙認します。」
手を広げて戯けると、彼は怒った様子で言った。
「…なら黙っててくれませんか?」
私、カッチーン。
私がいけないのか?おん?なんて思いながら私は牢屋から背を向けた。
早くこんなとこ出てってやる。
「…そういう言い方も、他行くなら控えてね。絶対」
あと忠告も添えた。復讐ですけど何か!?
私はその日、何時もより早くふて寝した。
そしたら豚っ子が報告したいだとかで叩き起こされた。許すマジ。