テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
80
ある日、何故か魔界に迷い込んでしまった貴方。不安そうな貴方を優しく救ってくれたのは…
「ねぇ、君大丈夫?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
彼はソロモン。彼とは「七王」の話ですぐに意気投合し、交際をする仲にまで発展した。…だが、幸せな時間というものは大抵長く続かない。
付き合って数ヶ月後、突然裏庭に呼ばれた貴方。周りには生徒はおろか、鳥すらいない。 彼が全部追い払ったんだろう。
「やぁ、急に呼び出してごめんね。」
「手短に言うけど、俺、この関係にもう飽きちゃったんだ。 」
「だから、別れてくれないかな?」
突然の事で固まってしまう貴方。それもそのはず。付き合ったのはつい一か月前。自分がなにか悪いことをしてしまったのか、それともソロモンの気まぐれなのか…
「あれ?聞いてる?おーい。」
「…まぁ、いっか。返事がないってことは文句ないってことだと思うし。」
「じゃ、今までありが…」
去ろうとしていた彼の手を掴んで必死に頼んでみる。
「あー、いや、わかってるよ。君が俺のことをまだ好きなのはわかってる。」
「でも俺は君のことをもう好きじゃない。…まぁ、嫌いになったとかそういうわけではないけどね。」
「ならどうしてって…んー…飽きたからだってさっきも言ったんだけどなぁ…」
そういい困ったように頭を搔くソロモン。ずっと騒ぎ続けている貴方。他の悪魔に見られていたら確実に悪い噂が出回っていただろう。彼が追い払ってくれていてよかった。
「ほら、泣かないでよ。別れたあとも仲良くし続けるからさ。ね?」
「そういう問題じゃない?…はは、君も大概めんどくさいこと言うね。」
貴方が騒ぐに連れて、ソロモンの顔はどんどん冷たくなっていった。呆れているからか、それとも思っていたよりめんどくさくなってきたからか…
そんなことを思っていた矢先…
パンッ
いきなり来た衝撃によろける貴方。
「あぁ、びっくりしたかな?ごめんね。うるさかったからつい。」
「言葉で言っても分からないんだろうと思って。」
だからって平手打ちすることはないだろう。いつものソロモンならこんなことしなかったはずだ。
「あ、黙った。」
「じゃ、俺はもう行くよ。今までありがとう。楽しかった。」
まだ話し合いたいことは沢山ある。咎めたいことは沢山ある。…でも、平手打ちされたのが衝撃過ぎて、追いかけるなんてできなかった。
どうしてあれほど優しかった彼が平手打ちなんてしたのか…元はあんなふうじゃなかった……いや、気が付いていなかっただけか。
頬に残る赤い手形。じんわり広がる痛み。
…あぁ、どうしてだろう。
痛いのに。辛いのに。悔しいのに。
どうして今こんなに嬉しいんだろう
「はは、あの子俺に平手打ちされて喜んでる。やっぱりそっち側だったんだ。」
「これからもさっきみたいに、俺に縋ってきたりするかなぁ…ははっ。」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!