注意 番外
キリスト sid
紫ノ秋にて。
「 今年もかよ 」
去年の俺の誕生日はサプライズで祝ってくれたが今年はどう考えても忘れてるに違いない。
だって日を跨いだンだぞ。どう思ったっておかしいだろ…
「 今日…おめでとうって言って貰えるかな… 」
俺はそんな不安を抱えて紫ノ秋に入る。
「 ん、キリトさん。おはようございます。 」
仏が机を拭きながら俺に居る。
「 あぁ、おはよう。 」
ユダヤもカフェの仕込みをしながら言う。
「 キリトさん、ちゃんとコート着てくださいだらしないですよ 」
レンがそう言う。
なンだよ。祝う気もねェーのかよ。
「 お前は俺の親かよ… 」
そして俺はそっぽを向く。
「 …なににそんな不機嫌になってるんですか? 」
ユダヤがそう言って尋ねる。
「 別に不機嫌じゃねェーよ。 」
「 …キリト。何をそんなに怒ってる。 」
ラムさんもそう言う。
「 …なンでそういうこというンだよ 」
「 なにがそんないやなんですか。 」
仏もそう言う。
「 だって…俺、昨日誕生日だし… 」
俺は目線を下げて言う。
「 …そうですね。知ってますよ。 」
ユダヤが言う。
「 は…? 」
「 祝ったじゃないですか。キリトさんが酔いつぶれましたが。 」
「 …はァ…??! 」
「 本当に…もうあんなに飲まないでください。連れて帰るのが大変でした。 」
レンがそういって溜息を溢す。
「 じゃあ、それって俺…祝われたこと忘れてンの…? 」
「 てことになりますね 」
仏が言った。
「 サイアク…… 」
俺は少し涙が出そうになった。
「 …忘れたならもう一度すればいい。 」
ラム先生がそう言って微笑んだ。
「 え…? 」
「 ですよ…!!今日もしましょう!キリトさんの誕生日パーティー! 」
仏がそう言った。
「 い、いや…だって… 」
「 だってじゃないです。いいですよね…レンくん、ラム先生。 」
「 勿論だ。 」
「 勿論です。 」
2人が返事をした。
「 では今日は帰りにキリトさんの誕生日会です!! 」
「 俺は幸せ者だ。 」
それから12月26日の22時55分。
俺は家に帰り酒を飲んだ。
今日こそは自分を祝ってくれた人のことを忘れないように。
HAPPYBIRTHDAY Christ .
今年はあえて一日遅れで書いてみました。
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