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前回の続きです。
暴力表現あり!!!
影山サイド
いろんなこともあったがなんだかんだ合宿が終わった。
これから、家に帰らなければならない。もちろん帰りたくはないが先生のあの言葉で少し不安な気持ちがなくなっていた。何かあっても助けてくれるはずだから…
そう思い家の中へと入っていった。
及川サイド
合宿も終わり飛雄ちゃんともお別れだ。先生から聞いた話だけどあのことを先生に相談してから先生が影山に確認すると親父さんとあまりうまくいっていないらしい。そのことを聞いた俺は飛雄ちゃんの親父さんに怒りが湧いた。今すぐにでも飛雄ちゃんの家に行って助けに行きたいがそれを先生に伝えると
先生「今から行っても逆に逆上してもっと影山君に危害が加わるかもしれません。それに今の影山君と父親さんの関係は何か深い原因があってすれ違い合っている気がするんです。」
及川「じゃあ…どうすればいいんですか?!」
そう言って声を荒げる及川に先生は諭すように
先生「落ち着いて下さい、今私たちがここでどうこうしてても現状は何も変わりません。だから影山君と父親さんがこんな関係になってしまった原因を知っている人に会いに行きましょう。」
及川「ッ!でもそんな人知っているんですか?」
先生「本当はこういう事を他の人に言うのはいけませんが、生徒個人情報ファイルに影山君の第二責任者に叔父さんの北川しげるさんという人がいるんです。」
先生「その人なら何か知っているかもしれません。なので明日会いに行きませんか?」
及川「…はい!行きます」
すると陰から
???「俺らも行きたいです。」
声がする方を先生と及川が目を向けるとそこには
菅原と大地がいた
大地「俺らの大事な後輩だ!」
菅原「だから…俺らも…お願いします!」
2人揃って深いお辞儀をした。
それだけ後輩が大切だということだろう。
良い先輩を持ったね飛雄ちゃん…
先生「及川君はいいですか?」
及川「はいっ、俺1人でも少し不安だったので…2人が来てくれるなら心強いです。」
先生「じゃあ明日は青葉城西も烏野も部活が休みなので北川さんのところに会いに行きます。車は私が出すので烏野に集合しましょう。」
三人「ウッス!」
そう言ってみんな解散した。
影山サイド
二日ぶりに玄関の扉を開けた。
影山「…ただいま…」
今日も返ってくるはずのない返事に少しだけ期待して言ってみる。
幸雄「……」
もちろん返事はない。今までずっと分かっていたことだ。でも少しでも期待してしまう。もしかするといつの間にか普通のお父さんのようになって俺のことを愛してくれるのではないか…
そんな期待…バカげてる。
そんなことあるわけないのに
あぁ今日も殴られる
俺が、悪いから、俺が、生まれたから
でも今日は幸雄さんの機嫌がいつもより悪かった。普段よりもたくさん殴られる。
ボコッボコッボコッ
影山「うっ…」
影山(耐えれば良い…これが終わるまで…)
幸雄「お前のせいで!お前はいらない存在なんだよ。誰からも必要とされない!何であいつが死ぬことになったんだよ!何で、お前が生きて…なんで…」
ボコッボコッボコッ
影山「グスッグス」
やばい。涙が出てきた。この合宿で涙腺が弱くなった。今までは痛みも感じなかったのに…いろんな人の優しさに触れて痛みを感じるようになった。でもこんな俺にさせてくれたのは及川さんのおかげ…
でも今は涙が止まってほしいと心から思う。泣けば泣くほど痛い目を見るのは俺だから
幸雄「何泣いてんだよ!泣きたいのはこっちだよ!お前のせいで」
ボコッボコッボコッ
影山(そうだ、忘れてた。たくさんの優しさに触れていて一つ大事なことを忘れていた。
俺は…人殺し…というとこ)
影山(そうだよ。馬鹿だな俺は…俺は人から優しくされるような人間じゃない。今みたいに人から殴られ罵られるのがお似合いだ。だってこれは俺への罰だから)
俺は幸せになってはいけない。
だんだんと幸雄さんもヒートアップしてきた。
ボコッボコッドスッ
幸雄「お前のせいで!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
影山「ッ!」
初めてだった。幸雄さんから死に関すること言われたのは。
それから一体いつまで殴られたのか覚えていない。頭の中では幸雄さんから言われた「死ね」その一言でいっぱいだった。
気づいたときには幸雄さんは自分の部屋に戻っていった。
俺はたくさん殴られてぼろぼろになった体に力を入れて起き上がり散らかった部屋を片付け冷め切った夜ご飯を食べて自分の部屋に戻った。
~自分の部屋~
自分の部屋に戻った影山はあの言葉をずっと考えていた。
あぁなんだか疲れた…
この疲れは体力的なのか、メンタル的なのかわからないが。
俺は先生には1つだけ言わなかったことがある。それは俺が、本当は限界を迎えていること。
今までも消えたいと思うことは何度もあったが最近は死にたい、消えてしまいたいと思うことが多くなった。そして、幸雄さんを…殺してしまいたいと。
そんなことを考える自分が嫌になって目の前にあったカッターで自分の腕に突き刺した。
ドクッドクッ
少しピリッとした痛みを感じたがそこから出てきた真っ赤な血がなぜが美しく見えた。それでいて俺はまだ生きていると実感させられた。
あぁシニタイ…
そんなことを考えながらぼーっとしているとあることに気がついた。
俺は死ぬことが1番の罪滅ぼしなのでは?
そう思うと妙に納得できた。
今まで死ぬことは罪から逃げることだと思っていた。だから殴られることも逃げずに罰を受けていたつもりだった。でも死ぬことを願われそれが罰なら喜んで引き受けよう。
いや、本当は違うな
俺はそう思うことでどこか死ねる理由を考えていたんだな。俺は罰から逃げたかった。でもそんなこと出来ないくらいひどいことをしてしまった俺は耐えるしかなかった。耐えて、耐えて、耐えて、俺の罪がなくなるまで…
でも、もう疲れた…
罰といって殴られることもそこから逃げることも出来ない情けない自分にも
明日、死のう。
それが良い…早く実行しないと
せっかく決意したのにいろんな人の優しさを求めて決意が揺らいでしまう。
明日はお母さんの亡くなった日
お母さん…俺を憎んでいますか?俺を恨んでいますか?ちゃんと死にます。だから空の上からちゃんと見ていてね。
明日に備えてもう寝ることにした。
次の日
今日が俺の命日
最後に遺書を書き残そう。
そう思い引き出しから紙とペンを用意した。
皆さんへ
俺はもう疲れました。罰をうけることに。
ちゃんと死んで罪滅ぼしをします。だからごめんなさい…
ポタッポタ
遺書を書きながら涙が出てきた。泣いたら遺書が読めなくなっちゃう。分かっていながらも涙がとどまることは無かった。遺書を書きながらいろんなことを思い出していた。
日向とバレーしてたこと。ケンカして大地さんからこっぴどく怒られたけどお互いが信頼し合って出来る変人速攻を決めた日
たくさんの仲間たちバレーのことばかり。そしていつも俺にちょっかいをかけてくるけどバレーになった瞬間人が変わったようにすごいプレーしていつも優しい声で飛雄ちゃんと呼んでくる及川さんのことを考えていた。
死ぬのは夕方にしよう。ちょうどお母さんが亡くなった時間に…