「今、魔法が使える、と言ったか?」「えぇ。でもそれは今あなたの魔力の扱い方がなってないだけ。本来、全ての生き物には魔力が宿っているの。ただ…時間が経つにつれて魔法という存在さえ消えていった。結局今、魔法のが使えるのも私たち人魚だけだし、その中でも数が限られてるの。私って結構すごいのよ。」また威張っている。「凄いんだな。」ジーー「なんだよ」「あなたって案外素直よね。」ニヤッと笑う顔には少しながらイラつかせるものがあった。「で、僕に魔法が使えるってのは?」「ああ、忘れてた。まずはあなたの魔力を見るわ。目を閉じて、全身に魔力が流れているのを想像して。頭から肩、右手、つま先、左手、それから頭、そしたらそれを手に集中して。そうね、火山が爆発するイメージよ。」火山が爆発するイメージ…「うわっ!アテネ!目をあけてっ!」
目を開くとそこには、床に、というより部屋全体を覆うほどのオーラのようななぞのモヤが出ていた。」「すごい!すごいすごい!やったわね。もういいわよ。穴を塞ぐイメージでやってみて。」「消えた…」「アテネ!すごいわ!あなたとなら本当にゾルドをぶっ叩くのもそう遠くないかもしれないわね!」彼女の目が輝いている。きっと相当魔法が好きなのだろう。「肝心の魔法はどうするんだ。」「やる気あるね…いいよ。教えてあげる。」彼女が好きなものをいち早く習得したいと考えてしまった。
「魔法ってのは簡単に言えば具現化ね。より具体的に、強いイメージを持つとその力は強大になるわ。例えば…さっきやった火。あれも水の中でも消えない火を魔力を使って作り出すの。やってっみて」ボッ「なにこれ…青い炎?初めてみるわね。とっても綺麗。」炎が反射して輝く彼女の顔を見て、いち早くゾルドを倒し、彼女に指輪を作ってあげよう。と考えた。
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