テラーノベル
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新規ですのでルール違反等していましたら教えて頂けると幸いです。
ご本人様の目に触れるような行為はやめてください。
lrn×losとなっておりますので地雷の方は閲覧を控えるようお願いします。
事務作業に明け暮れている冬の午前2時。
窓の外をぼんやり見ながら、ふと思い立つ。
「…海行きたい。」
泳ぎたいとかそういう事ではなく、眺めて黄昏たいという意味だ。しかし1人で行くのは些か抵抗がある。
そこで、1番初めに思い付いたライバーを呼んだのだった。
『今日会えそう?』
自分から連絡するのは滅多にないので、緊急だと思われてすぐ返事が返ってくるはずだ。
そして数分後、本当に返事がきた。
返ってきた返事は『了解』。
返事を貰ってそれからすぐに車に乗り込み、集合場所に辿り着く。そこにはいつもと変わらない格好のレオスがいた。
「よっす〜、お疲れお疲れ。元気そ?」
「はいまぁ…何ですかいきなり呼び出しt」
「海、行かね?」
「……はぁ?」
・・・・・
「いやぁマジサンキュ!乗ってくれると思わなかったわ!」
「無理矢理連れ出したのはローレンくんですよ。まぁ研究が一段落ついたので良かったんですけど。」
「えっ、俺運良くね?」
「調子乗んな。」
「調子乗んなマ?? 」
ローレンの運転で、レオスは助手席に乗っている。深夜であるのに変わらないローレンのテンションを見て、きっと徹夜明けだなと察した。
対してレオスはテンションが低い。 実験結果が思うような数値ではなかったのだろうか。
「テンション低いよな今日。どした?」
「別に、何でも。」
「んなわけねーだろ、ほら話してみろよ。
同期だろ俺ら。」
「……研究内容に矛盾が生じて、1からやり直しになったんです。」
予想と少し違ったが、概ね思った通りだ。
しかし1からやり直し…若干完璧主義な所がある彼には苦痛でしかないだろう。
「2ヶ月やってたのにぃ…。」
「…なんか奢ってやるよ。」
べそをかかれるのは少々居心地が悪い。
レオスはそれを聞いてパッと顔を上げ、ローレンを見つめる。
「え、ほんと?」
「まぁ…誘ったの俺だし。」
「じゃあHOPE。」
「それはだめ。」
なんて言いながら近くのコンビニに寄る。
暗かった車内から明るい場所に行くので若干目が痛い。
「これ買っとくか。」
「げ、それ美味しくないですよ。」
「マ?」
「私こっちがいいですぅ。良いでしょローレンくん?」
すっかりいつもの調子を取り戻したレオスは飲み物コーナーの中で1番高いカフェオレを手に取る。
「それ高いやつ!!
…てか寒くねぇの?お前寒がりでも暑がりでもないけど…今日最低気温4°だぞ。」
「大丈夫ですよ!車の中で飲んじゃうので!」
「えぇ?」
大体レオスがこう言うと失敗する。
レオスに限らず、自分の周りの人間はフラグを立てまくっているのでこういう発言をすると大失敗をかますのだ。
絶対寒いとか言うだろうな…。
そう思ってローレンは温かい飲み物を手に取る。その他にも車に積んであるブランケットにカイロ、いつ寒いと言われても対処できるようにさりげなく準備をした。
早く行きましょーと会計を済ませた(もちろんローレンの財布)レオスが言う。ローレンも手に持っていた飲み物の会計を済ませ、コンビニを出た。
「ありがとうございますローレンくん、ドライブ楽しみですねぇ。」
「そりゃどうも。」
「早速飲みますか!ほらローレンくんも!」
「へーへー。」
赤信号の隙に袋からカフェオレを取り出し、ストローをさしてからレオスに手渡す。そこそこにお礼を言われて適当に返事をする。
「……ん!これ美味しいですよ!
当たりだ当たり!飲んでみローレン!」
「そんな?てか回し飲みとかいけるん?」
「大丈夫ですよ貴方なら!ほら!」
俺ならいいのか…。
少し良い気になってしまう。
ありがと、と言ってひとくち貰い、確かにこれは美味い。と笑うのだった。
しばらくして、レオスの口数が減ってきた。
「…あのー、レオスさん?
もしかしてぇ、もしかしてなんすけど…
… 寒い?」
「分かってるなら聞くなよ…。」
若干不貞腐れたような顔でこちらを睨む。
彼の顔色は若干悪くて、目つきも鋭かった。確かにこれは寒そうだと事前に開けておいたカイロを渡す。
「ぅえ!?持ってんの!?」
「そりゃ海行くしなー、持つだろ。」
「ほーんとローレンくんが同期でよかったぁ!ありがと♡」
「媚び売るのやめろwww」
はー暖か、とカイロを両手で持つ。
そんなレオスを横目に見ながら、後ろからブランケットを引っ張り出してレオスに放る。突然出てきたブランケットに困惑しつつ、ローレンに尋ねた。
「ろ、ローレンくん?これなんです? 」
「暖かい?」
「えっ?……あ、暖かいですけど…。」
「良かったわ。 好きなやつに醜態晒させたくないもん。」
「……はぁ。」
ブランケットをギュッと掴んで、訳が分からないと言うかのように目を丸くしている。自分が言った大ミスには気が付かず、ローレンは運転に再度集中する。
しばらく経って海に到着し、適当な駐車場に停めて車を降りる。
「着いたー!!やばい深夜テンションすぎる!!」
「風強!寒!」
長い間車に乗っていて固まった体をほぐすかのように伸びをする。
するとレオスがローレンの方をクルッと向いて尋ねた。
「ところで、ここで何するんです?」
「え?」
「そんな深夜に誘ってきたって事は、それなりにやりたい事があるんですよね?
…え、その反応的に違うなこれ。」
しまった、何も考えずに誘ったなんてとてもじゃないけど言えないなこれ。
うーんとかあーとか唸っていると、全てを察したのかレオスが怪訝そうな顔をし始めた。
「ローレンくん貴方…無計画でここまで連れ出したんですか?わざわざ日本まで来て、私を誘って?」
「や、いやまぁ……っすー…ハイ。」
「何で?」
「何で、って…。」
そんなの決まってるだろう。
1番初めに思い付いたのも、自分の運転で海に連れて行ったのも、レオスが好きだから。
でも彼との関係を崩したくなくて、気付かないふりをしている。そっちの方が余程いい。このまま気付かれないように過ごせればいいのだから。
「…1番暇そうだからだよ!!」
「はぁ?!私だって忙しいんですけど!?
何言ってんですかローレンくん!!」
「俺だって暇つぶしくらいしてぇわ!」
「暇つぶしのために呼んだんですかぁ!?」
ありえねぇわマジぃ!!と大きい声を出す。
あまり怒ってなさそうだが、少し申し訳なく思う。研究も失敗したと言っていたし、まめねこの帰りを待っていたとも言っていた。自分の私欲の為に呼んで良かったのだろうか。
「あー…でも忙しい?忙しいならもう帰」
「帰りませんよぉ、折角ですしなんかしません?」
眼前に広がるのは綺麗な顔。
思わず後ずさりをする。
「なっ…おま、えっ…!?」
「あっはっは!ひっどい顔!w」
自分がマイナスな考えを持っていたのが悪いが、ここまで綺麗に気付かないことがあるのか。
ケラケラ笑っているレオスを見て、胸が痛む。
「ローレンくん、そんなダサいと彼女さんできた時に大変ですよぉ?いいんですか?」
いいよ別に、彼女はお前がいいもん。
そう思った時には、もうその場を全力ダッシュで離れた。後ろからレオスの驚いた声が聞こえる。
「……あー、マジだせぇ。」
さっきの場所から相当走った。
街灯も少なくて、月明かりと波の音しか聞こえないような場所まで来てしまった。
レオス怒ってんだろうなー…ヤニ吸いたくなったとかって言えばなんとか誤魔化せるか…?
なんて事を考えても、さっきの事が頭から離れない。 彼女にするならレオスがいいだとか、こんな遠い所に誘ったのはレオスが好きだからだとか、相当レオスのことが……
「ローレンくん!!」
「っえ、れ、レオス…?」
まだしばらくは聞こえないと思っていたはずの声が聞こえる。
あの後追いかけてきてくれたのか、いつの間にか背後には息を切らしたレオスがいた。
「ローレンくん、いきなり走ってどうしたんですか?私なんか言っちゃいました?」
「…うぅん、何も。悪ぃレオス…」
「何もなわけないですよね。貴方酷い顔ですよ。」
言い切る前にずいと顔を近づけられて、 レオスの鋭い眼光に思わず怯む。
月明かりに照らされるエメラルドグリーンが妖しく見えて、長い睫毛がきらきらと揺らめく。
そこで腑に落ちた。
「…ご、め……おれ、俺さ? レオスのこと好き。 ごめん好きで。いつからか分かんないけど、…好きなんだよ。」
レオスのことが、好き。
そう意識してしまった途端、涙が溢れてくる。
彼に嫌われたくない。彼に嫌な思いをさせたくない。そう思って今まで気持ちを抑えてきたのに、これじゃあ台無しだ。
レオスは黙って俺を見ている。あぁ、いっその事、引っぱたいてでも拒絶してくれればいいのに。
微妙な関係にしたくなくて、やっとの事で言葉を発した。
「だから、…だから、さ…俺の隣に、ずっと居てくれませんか。 」
多分、今の自分は誰がなんと言おうとかっこ悪いだろう。
振ってくれとか言っていた癖に、返事を聞きたくなくてぶるぶる震えていると、レオスは手に何かを握らせた。
「…好きな子に醜態を晒させない。
貴方がそう言いましたよね、ローレンくん。」
何を言っているのか理解できなくて、手に握っているものを見る。
さっきレオスに渡したカイロだった。
「寒そうだったので。
…震え、止まりました?」
「…それ、って…。」
さっきまで情けなく震えていた身体が、止まった。
レオスは少しだけはにかんで俺の手を握った。
「多分、私のほうがずうっと好きでしたよ。」
「…え、……えっ?!」
「うるさぁ。」
いやだって!!!!
俺がレオスを好きになったのは結構序盤だと思う。エデン組が結成されてから1年半後くらい…それよりも早く片思いしていたというのか。いやそれより、我々は約4年も両片思いだったのか。
「もっっったいねぇ〜…!!」
「何がだ。」
女々しく考えずにとっとと告白していれば良かったのだ。それなのに俺という奴は…!
悔しそうにしているローレンを見て、またレオスが笑う。その姿はローレンが見た何よりも綺麗で、美しかった。
目が奪われるというのはこういう事を言うのだろう。
握られていた手を握り返して、美しい人を見る。
「レオス、好きだよ。」
「…私も、好きですよ。」
少しだけ顔を赤らめながらそう言った。
それがたまらなく愛おしくて、思わずキスをした。自分よりも少し高い身長の彼だが、唇を奪うのは容易い。
「…ごめん。」
「あな、た…
… もぉー…思ってないですよねそれぇ…。」
「仕方ねぇだろこんくらい!」
自暴自棄みたいに言ってやれば、困ったように笑ってまた頬を染めた。
そんな恋人はやっぱり可愛くて、綺麗だった。
あぁ俺、今一番幸せかもしれない。
フェルノ液
なや
1,759
#srp
すば
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コメント
1件
え〜、14話、すごく良かったです…! 真冬の深夜に「海行きたい」って思いついて、一番にレオスを誘うローレンくんの気持ち、全部本心なのに「暇そうだから」って誤魔化すの、もうわかりやすすぎて笑っちゃいました。 走って逃げるシーン、胸がギュッてなったけど…最後のカイロ返しで「多分、私のほうがずうっと好きでしたよ」って返すレオス、強すぎます。4年も両片想いだったって気づいた瞬間のローレンくんの「もっっったいねぇ〜!!」に思わず声出ました。 好き同士がやっと重なる瞬間、本当に尊いです。りりさん、素敵な夜をありがとうございました🫂🤍