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夜の校舎は、まるで別世界のように異様な空気に包まれていた。
6人は散らばったカラダの断片を探しながらも、次第に疲労と恐怖に飲まれはじめていた。
「もう限界かもしれない…」花乃が小さく呟く。
「諦めるな、まだ終わってない」天音が彼女の肩に手を置いた。
しかし、そんな時、突然教室のドアが激しく閉まった。
外に出ようとした瞬間だった。
「閉じ込められた?」敦司が警戒を強める。
部屋の中は薄暗く、壁一面に赤い文字で意味不明な言葉が書かれていた。
「助けて…カラダを探して…」
その文字が浮かび上がるように輝きだし、6人の視線はそこに釘付けになった。
「これ…赤い人の叫び?」海里が震え声で言う。
その時、床に落ちていた断片が強く光りだし、部屋全体に冷たい風が吹き抜けた。
天音は立ち上がり、決意を込めて言った。
「ここで止まっている暇はない。カラダの断片は必ず見つける」
だが、教室の隅から不気味な声が聞こえた。
「裏切り者…」
秋冬と敦司の間に不穏な空気が漂い始め、言葉の行き違いから激しい口論に発展した。
「お前のせいでみんなが危険になるんだ!」秋冬が叫ぶ。
「違う!お前こそ無責任だ!」敦司も声を荒げる。
その時、赤い人が再び現れ、2人の間に立ちはだかった。
「もう、仲間割れはやめて…」彼女の声は悲痛だった。
天音は必死に仲裁し、二人を引き離した。
「私たちは一緒に戦う。分かってほしい」
時間は容赦なく流れ、再び午前0時が訪れた。
「このループは、私たちの絆を試しているのかもしれない」天音は呟いた。
赤い人の叫びと、彼女たちの絆の物語はまだ終わらない。