この作品はいかがでしたか?
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ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン、
『T⚪︎Sの新年生放送企画、出演させていただきましたー!ブルーロックの糸師凛です。
(苗字)さんと(苗字)さん、そして他のゲストの皆さん、スタジオマネージャーさん、ありがとうございました!!
うぉおおお!!めっっっちゃたのしかった!!!!』
東京から神奈川に帰る電車の中、そうツイートをする。
潔とは、別々の方向に帰るから駅のホームで別れた。
『めっちゃ楽しかった』
そんな事は勿論つゆも思っていない。
だけど、元気のいい子は可愛い。
ブルメンは、いつも笑っていれば、可愛くしていればみんなが「かわいい」と言ってくれる。
ほら。
もうリプ欄には「かわいいwww」とか「凛さんかわよっ?!」と書かれている。
なのに、兄ちゃんは♡の一つもくれたことがない。
もっと、もっと…
俺には何が足りない?
はぁ、とため息をついてスマホをリュックの中に入れる。
『うぉおおお!←かわいいwww』
『男子高校生パワーすげぇ…』
『あの身長でこの可愛さ…好き』
『凛チャン❗️😃今日も、可愛い😍🩷かったネ❣️』
『潔さんが凛さんの顔に猫の絵書いてるのかわゆかったwwww』
ベットの上で上向きになりながら画面をスライドさせる。
両親は出張中だから、家には居ない。
みんな口を揃えて「かわいいかわいい」って言ってる。のに、、
「にぃちゃん…」
兄ちゃんは…もっと苦しめば俺のこと見てくれるのかな…
ポスッ。
スマホをベットに放り投げる。
そんな事を考えたから、余計に辛くなった。
「…切りたい」
もう既に、袖の下には無数の切り傷があった。
結構前につけて、治りかけの傷。
出た血がかさぶたになってい平行に並んでいる傷。
深く切りすぎて治りそうにない傷。
もう左腕には切れる所がない。
だから今度は、左手でカッターをもつ。
まだ真っ白な自分の右腕にカッターをスライドさせた。
もう光を映さない真っ黒な目で、血が腕から垂れるのを眺めていた。
コメント
4件
うおーー!🥹最高神作にあってしまったかもしれない!🥲ずっと探していた物語がここにある!無理はしないでくださいね!続き待ってます!
冴ちゃんの伝える能力がゴミで 凛ちゃんの読み取る能力がカスで好きです!!!