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性別違和に気づくまでは、
ぼくは、
悩みも、好きなことも、したいと思うことも、なりたいと思う夢も、目標もありませんでした。
嘘だろと自分でも思いますが、本当にありませんでした。
考えることもしませんでしたし、面倒くさいとさえ思っていた記憶があります。
悩みも本当になく、
今になって、昔の自分が空っぽな人間だったのだと思います。
昔から自分のことが好きでも嫌いでもなかったので、自分に興味もなく、自分のことを何も知りませんでした。
一番良く知っているであろう自分が自分のことを何も知らず、あの頃は自分より、母のほうが、火那という人間をよく知っていたと言えると思います。
その上、昔はものをはっきりと言えず、着たい服があっても、食べたい物があっても、欲しい物があっても、言えない人間でした。
着たくないとは思っていても、自分の事を話せないので、嫌とは言えず、ピンクの服ばかり着させられていました。
当時は周囲に好んで着ていたかのように思われていましたが、ぼくは内心、すごく嫌だったのを覚えています。
空っぽな人間だったからこそ、自分の性の違和感にも気づきにくかったのかもしれません。
昔の自分が空っぽだったというのも、ものをはっきり言えるようになった今、自分らしく生きようと思ったきっかけでした。