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佐野くんが入社して1週間が経った。新しい職場は中規模の営業会社で、雰囲気は穏やかだ。
彼はすぐにチームに溶け込み、仕事ぶりが評判になった。
資料の作成が速く、クライアントとのやり取りもスムーズ。
私のデスクの近くに席が割り当てられたせいで、毎日彼の視線を感じる。
『おはよう、先輩。』
朝の挨拶で、佐野くんがコーヒーを差し出してくる。
関西弁が柔らかく響く。
「おはよう、佐野くん。ありがとう」
周りに人がいるから、普通の先輩後輩を装う。
でも、休憩時間に二人きりになると、彼のドSな面が顔を出す。
『先輩、昨日のメール、読んだ?”会いたい”って書いたのに、返事薄かったな』
エレベーターで囁かれる。
背後から腰に手が回って、ぞくりとする。
「仕事中……やめて」
『仕事中こそ、俺のモンだって思い出すんやで?』
そんな甘い攻防が、日常になった。
昼休みは一緒に弁当を食べ、残業時は資料を手伝ってくれる。
佐野くんの成長は目覚ましく、チームリーダーとして前の会社で培ったスキルを活かしている。
でも、私への想いは変わらず熱い。
ある日、会議の後で晶哉が私の手を引き、資料室に連れ込んだ。
『先輩、ちょっと休憩』
「佐野くん、何……」
唇が重なる。
甘いキス。
息が混じり、背中を撫でられる。
『我慢できへんかった。先輩の匂い、毎日嗅いでるのに、まだ足りひん』
私は抵抗できず、ただ彼に寄りかかる。
完璧主義者の私が、こんなに乱されるなんて。
でも、それが心地いい。
職場での秘密の時間。
でも、周りにバレないよう、気をつけているつもりだった。