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昭和106年の大日本帝国
首都『東京』陸軍 本部にて。
黒髪の長髪の女性 東城 未来は、ノックされた扉に向けて口を開いた
「入って」
「失礼します。」
扉を開けた黒髪の短髪の青年はそう言いながら入ってきた
「そんなにかしこまらなくていい。肩の力を抜いて。」
「は、はい!!」
青年は背筋を伸ばした
「新米なのは分かるわ。私もその頃があったから…」
未来は手にしていた資料に目を向けた。
(首席卒業の優等生……)
(その他にも良い成績を残している……)
(上官が彼を監視役に指名した理由が分かるわ……)
未来は資料を机の上に置いた
「もう、上官から言われていると思うけれど……」
「貴女には『特殊部隊』の監視役をやって欲しい。」
「特殊……部隊……ですか……?」
「そうよ。」
「えーと……それは……なんでしょうか……?」
「首席卒業の優等生様でも分からないでしょうね。」
「特殊部隊は……化け物の集まりよ」
「化け物……」
「貴女が想像しているものよ。」
「奴らは人間じゃない。」
「人殺しなど普通にするわ。」
青年 佐藤類は生唾を飲んだ
「だから、私たち帝国軍が監視するのよ。」
「もし、仮に人を殺すような真似をしたら…私たちが早く処分できるためにね。」
「分かりました!」
元気良く言葉を発する類
「それと、監視役の仕事は明日から。今日は…そうね…明日の準備やら特殊部隊の資料などを読んで。じゃ、頑張って頂戴。」
「はっ!」
類はかかとを揃え敬礼をした。
部屋からに出た類は歩きながら考え事をしていた。
(特殊……部隊か……始めて聞く部隊だな……)
(でも、どっかで聞いたことあるような……)
類は「あっ。」と声を出した。
(確か、まだ軍人になる前…だったかな…)
(校内でそういうウワサ聞いていたし……)
(特殊部隊って、化け物の集まりだけど…孤児で、訳ありとか聞いたことある。)
(それって…本当なのかな…)
類はうーんと頭を悩ませたが、その事は今関係ないと思い、その場を後にした。