薔薇姫side
あの不審な男との戦いが終わり、私は1人研究室に戻ってきた
…いや、1人じゃないか…この男いるし…
…それにしてもいろいろと不思議だ
どうしてあの男は秋乃に襲いかかったのか、あの女の声はなんだったのか
…「リグレット」…というのも気になるわね
…なにはともあれ調べないと分からないか…
そう思いながら私はただ1人机に向かった
…マズい、完全に集中してた…
時計はちょうど数時間後を指している
…私の悪い癖だ。研究してると時間が早く過ぎる…
もう外は暗いし…明日のことも考えて寝ておかないと…
…と考えていた時、ドアのノック音が聞こえてきた
薔薇姫「どうぞ?」
衣琉香「失礼しま~す」
薔薇姫「衣琉香!どうしたの?こんな時間に…」
衣琉香「ホットチョコ作ったので差し入れです」
そう言いながら彼は蓋付きのコップに入ったホットチョコを見せてきた
薔薇姫「あら…ありがとう!夜は冷えるものね」
私はホットチョコを受け取った…暖かい
衣琉香「そういうことです~」
…衣琉香ってやっぱり優しいわよね
…いや、先輩だから気を使うっていうのもあるかもしれないけど…!!!
…でも私は…
衣琉香「どうしました?」
衣琉香は心配そうに私の顔を覗き込む
薔薇姫「なんでもないわ…」
冬だからか屋上からは冷たい風が吹き抜ける
…上着を着ていても寒いぐらいだ…ホットチョコ持ってきてよかった
衣琉香「…寒いですね~」
衣琉香は手をこすり合わせながらそう言った
薔薇姫「そうね」
私は床が汚れていないのを確認して座った
衣琉香も私を見てか隣に座ってきた
…あ~あ…
薔薇姫「衣琉香」
ホットチョコを飲んでいる彼の名前を呼んだ
衣琉香「はい?」
衣琉香さんは少し黙り込んで、空を見上げながら言った
衣琉香「…月出てませんけど…」
…え?
慌てて私も空を見る
…月が見えない
…なんか悔しい…恥ずかしいからこう言ったのに…
衣琉香「月っていいですよね。俺は好きですよ」
衣琉香は純粋な笑みを浮かべた
…これは…
…なら言うしか無いか…本当に恥ずかしいからこれで終わらせたかったんだけど
薔薇姫「…衣琉香、あのね」
衣琉香「はい」
薔薇姫「…だ…だから…お願…」
私の言葉を遮って彼はそう言った
衣琉香「…用がそれだけなら帰りますね」
衣琉香は私を一瞬見てから立ち上がり、屋上から出て行った
…今まで見たことが無い冷たい目
…引かれちゃったかな
…そりゃそうか…あの人が好きな人は…
…あぁ…
…あれ…なんでだろ…
…なんで…泣くんだろうなぁ…
…なんで泣くの…分かってたことじゃない…
あの人が私を見てくれるわけ…ないじゃん…
…ふと、能力について思い出した
…この能力を使えば…
あの人が私に振り向いてくれる可能性も高くなる…
…なんて…
そんなこと考える私に振り向いてくれるわけないじゃん…
…あぁ…
こんなこと考えてしまうなら…こんな能力いらなかった
…こんな私なんか…
続く
コメント
5件
薔薇姫さん…(泣)
タイトルで「あの人じゃね…?」となった人もいるのでは…!!
うわ…ウワァァァァァァアッァアァァァ!!! 貴方天才?…うん天才☆(( 序盤「おぉ…おぉ!!(語彙力いずこ)」 中盤「…うわぁあぁ…薔薇姫さん……」 終盤「おysjsかいsmうぃあかkz!?!?((( …(?)」