○o。.〜〜〜.☆.。.:*・゚
「___はい!じゃあ今日のホームルームはここまで!明日は普通に授業があるので、教科書を忘れず持ってくるように!」
そう言って担任は教室から出て行く。
あれ、今何をしているんだっけ……?
俺は周りを見てみる。
周りにはなにやら落ち着かない様子の生徒達が近くの席の子などに話しかけていた。
……あっ、そっか。
今日は高校入学式だったんだ。
だから…今はクラス分けを発表されて新しいクラスなので軽く挨拶をした後なのだろうか?
過去を思い出していたので先生の話を聞いていなかった。
まぁでも、もう帰りか……。
部活の見学などがあるらしいけど……いいや。面倒くさいし帰ろう。
俺は同じクラスになった子たちの名前や顔なんて覚えるような素振りも見せず、そそくさと教室を出て一人帰宅をした。
○o。.〜〜〜.☆.。.:*・゚
「ただいま〜……」
「おかえり、みこと。高校、どうだった?」
「ん〜……別に普通かな…?でも校舎はめちゃくちゃ綺麗だったんだよ!あと僕の家の方面は一緒の高校の人が少ないことがわかった」
「そう、それはよかったわね。結局は普通が一番だもの。さ、早く荷物を置いて手を洗ってきちゃいなさい。今日のおやつはみことの大好きなケーキよ」
「✨️うん、わかった!」
俺は急いで自分の部屋に行き、荷物を置いて私服に着替える。制服もいいけど、やっぱり制服が一番だよね〜。
いやぁ、それにしても……お母さんは俺の事情を理解してくれているからなのか『友達は出来たの?』とか、全国のお母さんが絶対に聞いてきそうなことを聞かないでくれるのは本当にありがたい。いつもありがとう、お母さん。
「にゃ〜ん」
ふと足元から、猫の鳴き声が聞こえた。
その猫の正体は___俺の愛猫である、ハルだった。
「ハル!ただいま!」
俺はハルを抱き上げてそう言う。
ハルは本当に可愛い。大人しいから引っ掻いたりしてこないし。
………いや、これは嘘。前に思い切り引っ搔かれたし(泣)。
「よいしょ、っと……」
俺はハルを抱き上げ、リビングに向かう。
リビングに行くと、お母さんが用意してくれたケーキとコーヒが机の上に置いてあった。
「あっ、みこと。来たのね。もう用意してあるから食べていいわよ」
「うん!ありがとう!いただきます」
俺はそう言ってケーキを一口食べる。
「…✨️」
めちゃくちゃ美味しい!ホイップクリームの甘さとフルーツの酸っぱさがいいバランスを取れている。
「ぅあれ、そういえばいふにぃは?」
「う〜ん……もう返ってくる時間だと想うのだけれど……」
ガチャ
「ただいま〜」
「あっ、噂をすれば」
「いふにぃ!おかえり!」
俺はリビングに来るいふにぃに笑顔を向ける。
「みこと、ただいま。今日もかわええな〜」
そう言っていふにぃは頭を撫でてくれる。
「えへへっ、いふにぃがそう言ってくれて嬉しいなぁ。あっ、そういば!今日のおやつはケーキだよ!」
「えっ、マジ?部屋に荷物置いて着替えたらすぐ戻るわ!」
そう言っていふにぃは渋々と俺の頭から手を離して自分の部屋に足早に行く。
「そういえばみこと〜」
「うん?どうしたの?」
俺は私服姿に戻って俺と同じようにケーキを食べているいふにぃの方を向く。
「なんだっけ……あの、みことが好きなボカロ曲……」
「?いふにぃが知ってるやつだと……『のだ』かな…?」
「そうそれ!あれの小説持ってたやん?あれ2巻目でたらしいで!」
……え、冗談ではない、よね…?
「まじですか!?今日!?俺知らなかったんだけど!?」
「おぉ、勢いすごいな…(笑)」
そりゃそうでしょ…!と胸の中で呟く。
だって考えてみて。あんな素晴らしい作品の続編だと…?興奮しないわけがない。
「今日俺買い物しなきゃいけへんくてさ、書店もあるし一緒に行かね?」
「行く!✨️」
「ぐっ……可愛い…。んじゃ決定な〜。おやつ食べ終わったら行くで〜」
「了解〜」
俺達はその後もいろいろな話をしながらケーキを食べ進め、両方が食べ終わったあとお皿をキッチンに居るお母さんに渡して外出の準備を進めた。
楽しみだな〜!
(※ちなみに『のだ』の小説は実在するものなのでぜひ読んでみてください)
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