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「先生に褒めてもらえた。生きていてもいいことなんかなんにもないと思っていたが、たまにはいいこともあるんだな」
「そりゃよかったね」
「なあ、大中寺。これから私が言うことにおまえがイエスと言ってくれるなら、私は死ぬのをやめようと思う」
彼女が死ぬのをやめるというなら、つまり僕の命も助かるということだ。願ってもない申し出。何を言われてもイエスと答えようと僕は今か今かと彼女の次の言葉を待った。でも彼女は急に黙り込んでなかなか口を開かない。
「早く言って! 僕もそうだけど、君もそろそろ限界なんじゃないの?」
「気遣ってくれてありがとう。おまえ、意外にいいやつだな」
君を心配したんじゃない。君が手を離せば僕が死ぬことになるのが嫌なだけだ!
「男に騙されてセフレみたいな扱いをされたから、私は人生に絶望して死にたいと思うようになった。それはつまりちゃんとした恋愛ができれば私はまた人生をやり直せるということだろう。大中寺、私の恋人になってくれないか? セックスが目的ではない、本当の愛を私に教えてくれ」
「ええっ」