テラーノベル
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風俗の仕事を初めて、借金は順調に返せていった。
母は私が大金を稼いでも『残業代』で納得するし
急に家を出たときも『社宅』で納得した。
納得したわけじゃなくて、嘘って分かっていても信じたフリをしたのかもしれない。
もしかしたら死ぬよりは”マシ”
そう思ったのかな。
兄の死で、母の境界線は我が子が生きていればいいになっていったのかもしれない。
―――
私の指名客が、いつも来ない曜日に来た
『三村さん、珍しいですね?日曜日なんて、奥さんに怪しまれませんか?』
『いや、ちょっと驚いちゃってさ。コレ、君じゃない?この内腿の二つのホクロ!』
見せられたスマホの写真は私のレイプの物だった。
『あはは。これやらせですよ、出演料もらいましたから』
咄嗟にそう誤魔化した。
『へぇ、いくらもらえるの?』
『安いですよー5万でした』
『そうなのかー、いや驚いてさ。こんな不幸な目に遭ってたと思ったら可哀想でさ』
嘘つきだな。
その客は、珍しく来た時から興奮していた。
知ってる子がレイプされたと知って興奮するとか変態すぎて、気持ち悪い。
でも、この写真……
『これなんてサイトにあったんですか?』
詳しく聞くと、暴行やレイプの過激な写真や動画、レポを扱ってる裏サイトのようなところだった。
そして、私は自分の写真が掲載されたページを隅から隅まで見て、貼り付けられたコメントを全部読んだ。
大抵が、生ぬるいとか首絞めもして欲しかったなどという過激な書き込みばかりだった。
『最低な人種の集まりだな』
私は眉間に皺をよせながらコメントを追った
そして、ある書き込みに目が止まった
――コイツ少し前まで処女だったのに、随分と慣れてるな
アカウントIDをメモした
また暫く辿っていたら
――家族が自殺で壊れたーww
それは同じIDからのコメント投稿だった。
そして、その日からそのコメントの投稿者を探した。
―――
弁護士事務所を訪れ、そのサイトの削除依頼や投稿者の特定ができないか相談した
対応してくれた眼鏡をかけた真面目そうなその人が
『非公式なんですが、私の知人でデジタルの足跡を追うのが得意な調査員がいます』と
“サイバー探偵”を教えてくれた。
早速紹介されたそこへ依頼した。
―――
二ヶ月を過ぎた頃、依頼したところから連絡が来た。
喫茶店で待ち合わせ、そこで初めて今回働いてくれた人に会った。
『こちらが特定した情報です』
相手は何枚ものプリントアウトしたものと、USBメモリをテーブルに置いた。
中身を確認して、心臓が激しく打った。
私は、成功報酬として約束していた200万円を彼に渡した。
彼はすぐに店を出たが、私は動けなくなっていた。
あの書き込みは和香那だった。
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