作者の村瀬です!
最近 閲覧数が100超えて.累計いいね数が5000いきました!ありがとございます!モチベ爆上がりです😸
それでは すたーと
私の寝込みを襲おうとしていたらしい治くんに軽蔑の視線を向ける──。
『寝込みを襲おうなんて最低ですね、この屑野郎』
「待って〇〇ちゃん!誤解だよ!別に下心があった訳じゃ……!」
『─────本当に?』
「…………」
『おい?』
「ゴメンナサイ」
最低だ。何より出会ってまだ1日しか経っていない異性の寝込みを襲おうなんて信じられない。そして其れを未然に防いで呉れたフョードルさんは最早神様だ…!
改めて御礼を云わなきゃ!
『フョードルさんが居なかったら今頃私、この男の性欲処理に利用されてました…。助けて呉れて有り難う御座います!』
「待って!確かに君に触れたいとは思ったけどそこまでする気なかったからね!?」
『何か御礼…、私に出来る事があれば云って下さい!何でもしますから!』
「ねぇ無視はやめて!?」
「…でしたら1つお願いがあります」
『何でしょうか!!』
温厚で優しいフョードルさんのお願いって何だろう?
まぁ治くんじゃあるまいし無理難題を突き付けてくる事はないだろう
───などと思っていた自分をぶん殴りたい。
「ぼくを抱いて下さい」
『……………ぇ?』
「……………は?」
フョードルさんの発言に私も治くんも唖然とし、まさに空いた口が塞がらないとはこの事だ。
な……は?何だって?今この人抱いて下さいって云った…?
ぇ、抱くって………_____抱くぅぅ!?
改めて意味を理解し出した私は顔が赤くなった。
「ふふふ…_____冗談ですよ(ニッコリ)」
『…え………』
「……君、もう少しマシな冗談云いなよ」
は?冗談?こいつ何食わぬ顔で抱いて下さいとか、冗談で云ったの?はぁ?私の事揶揄ったの…?
「貴女がどう反応するのか見てみたくなったんです」
『ふ、ふぅん?冗談ね…、否判ってたし!本当な訳ないよね!うんうん!別に騙されてないし!知ってたし!』
「否、物凄く驚いていたよね、しかも顔真っ赤にしていたじゃあないか」
『そ、其れはあれじゃん!夕陽の所為だもん!』
「この部屋の何時に夕陽が……?」
『~っっ……うっっっさい!!!!』
皆して私を苛めて愉しいのか!?
フョードルさん-3
治くん-10
又しても好感度が変動した瞬間である──。
─監禁生活4日目─
監禁されてから今日で4日経った。しかし此の4日間一度も私達を誘拐して監禁した犯人が姿を現していない。
ご丁寧に食事は摘まめる程度だが其処ら辺に置いてあって、 何とかその食糧で餓死せずに済んではいる。
そして良く良く考えてみたら、疑問点が幾つかある。
まず今述べた食糧の事、そして監禁している割に此の部屋にはトイレや1人用のシャワーが出来る小汚ないお風呂、タオルケットや本も置かれている。
何より一番の疑問点は、私達3人共拘束されていないと云う事
──────流石に可笑しい。
言い知れぬ違和感が私を襲う…___。
『ねぇ、やっぱり可笑しいよ』
「何がです?」
『この状況だよ…。私達拘束すらされてないんだよ?しかも食糧とかトイレとか生活に必要最低限な物は用意されてる…、つまり犯人は私達を殺す気はないって事でしょ?』
「「………」」
『其れにもう4日も経ってるのに一度も姿を現さない何て、、、。見たところこの部屋には隠しカメラとか見当たらないし』
「………」
2人は静かに私の話しを訊いている。そして私は話しの続きを話すべく視線を真っ正面に向けた。
『犯人の目的は謎だけど、少なくとも誰かを脅して人質として利用しようとしている訳じゃない』
「…その根拠は?」
『人質だったとしたら何処かに何かしらの要求をしてるはずで、其れなら人質である私達が“生きている”事を要求相手に証明しなきゃならない。其れなのに犯人は此処を訪れてないし隠しカメラだって設置されてないんだから私達の〝生死〟を確認する術がないはず…』
「もしかしたら扉の向こうで私達の声を聞いて居る可能性は?」
『勿論その可能性はある。けれど其れはあくまで音声のみの証拠だし、何なら加工して細工する事だって出来る。つまり必ずしも今現在生きているって云う証明には成り得ない。』
例えばの話し、私達を殺して生きていると思わせる事だって可能だ。犯人の技術スペックが良ければ出来なくはないだろう
『もし私が家族とか友人を人質に捕られて犯人との交渉の場に居たら、人質の姿や映像を見せるように云うよ』
___そうじゃなきゃ、本当に生きている証明にはならない。
犯人の目的は何だろうか───。
人質なら身代金等の要求があるはず…、しかし其れにしては一向に犯人は現れないし生活環境が最低限整っている事に矛盾を感じる。
そもそも犯人はどうやって私達の生存を確認しているのだろうか
───そこでふと、犯人について考えてみたら思い当たる人物がいた。
私に迷惑メールを送りつくて来た2人だ
その2人共、もうすぐ迎いに行くとか家に帰さないとか物騒な事を云っていた。
あれは監禁すると云う意味だったのか…
「………」
「………」
例えば、犯人が迷惑メール野郎共だったとして、其れなら犯人は2人って事…?其れとも1人…?
んー、、、ん?そういえば厨二病野郎は心中とか何とか云ってたっけ……。全く治くんと云い同じ事を______
ゾクリ
『っ!!』
そこで私は背筋が凍るような、とある仮説が脳裏に浮かんだ。
────まさか、治くんが犯人?
だとしたら私の名前を知っていた事も、寝込みを襲おうとした事も、誘拐されているにも関わらず平然とした態度なのも、私と一緒に居るのだから其れこそが生存確認に成り得る点も全て辻褄が合う。
でも其れならフョードルさんは…?もしかして私を拉致する現場を見られたから連れて来ちゃったのかな
って事は、フョードルさんは私の所為で巻き込んだ事になる
_____彼だけでも逃がして貰えないかな。
私は意を決して立ち上がり、2人の近くに歩いていく。
そしてフョードルさんを背中に向け、治くんの方へと体を向ける
「どうしたの?」
『……治くん、フョードルさんだけでも解放して!』
「…どういう事?」
『貴方が誘拐して此処に監禁してる犯人なんでしょ?』
「…!!」
「………。」
治くんは私の言葉を聞いて目を見開き驚いた
「いきなり何を言い出すんだい?私は此処に閉じ込められているじゃないか」
『其れだよ。貴方私の名前も知ってたし、此処に犯人が来ていないし監視カメラもない。つまり私達の生存確認をする手段─────こうやって一緒の空間に居る事が何よりの確認手段。そしてもう1つ、
貴方は私に迷惑メールを送りつけてきた
〝厨二病〟野郎だ』
すると治くんは、ニヤリと口角が三日月を描き目を細めて私に視線を向けた。
コメント
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好きです
つ、続き待ってますよ!!最高すぎて過呼吸
だいぶ遅れました…!最高です!続きまってますー!