また、前みたいに幸せになれるかな。
僕はごく普通に暮らしていた。なんなら普通の家庭より少し裕福な家庭だったのかもしれない。
僕が10歳になるまでは。
僕は4人家族だった。双子の兄、初兎と、父と母。
みんな優しかった。僕たちをたくさん甘やかしてくれたし
だから、僕はみんなでショッピングモールに行きたい!って言ったら、すぐに承知してくれた。
4人で、車に乗ってショッピングモールに向かっていた時。
お年寄りの人が運転している車が、赤信号なのに無視して、僕たちの車に突っ込んできた。
僕と母は、突っ込んできた方向とは反対の方に座っていたから軽傷ですんだ。
けど、お父さんと初兎ちゃんは、重症だった。
母が救急車を呼んでくれていたおかげで、すぐに病院に運ぶことが出来た。
結果、父は亡くなって、初兎ちゃんは、下半身が麻痺していて歩くことが出来なかった。
僕は結果を聞いた時、僕は自分を責めまくった。初兎ちゃんも、最初は信じられないを表せないくらいな顔をしていた。
けど、僕を見てから、「そんなに自分を責めんでもいいよ」って言ってくれた。
僕は泣いた。初兎ちゃんだって泣きたい気持ちなのに。その優しさに涙が溢れてきた。
そこから、初兎ちゃんは車椅子の使い方を教わって、退院した。
けど、車椅子に座ってこっちに向かってくる初兎ちゃんを見ていた僕は、痛いほどに苦しかった。
元は僕がショッピングモールに行きたいなんて言ってこうなったから。
そうして、家に帰った。
正直、帰るのが怖かった。
ずっと初兎ちゃんの付き添いとして病院にいたから、しばらく母に会っていない。
恐る恐る家の扉を開けてみた。玄関に入っても、人は来なかった。
家に入って、今に行ってみると、母が机に突っ伏していた。
机には大量にビールやお酒の瓶や缶などが置いてあった。
夫を失ったショックなのだろうか。髪はボサボサで、服はヨレヨレ。
前の母とは比べ物にならないくらいに汚くなっていた。
初兎ちゃんもそんな母を見た時は絶句していたけど、「僕たちやったらなんとかなる!」って励ましてくれて。
家事や掃除も自分たちでやった。
母は寝ているかお酒を飲みながらテレビを見てくるかのどちらか。
軽く食事を作っておいておいたら、食べて皿だけを置いてまたお酒を飲み始める。
その生活はちょっと苦しかったけど、初兎ちゃんもいてくれたから、なんとかなっていた。
けど母は少しずつおかしくなっていた。すぐにものを投げたり、何か独り言を呟いたりして。
しまいには家を出ていってしまって、それきり戻ってこない。
どんどん心が削られていくけど、僕は心の中で誓った。
僕が初兎を守る。何があっても。
絶対に幸せにするから。
ストーリーほぼ初めて作った。下手すぎごめんなさい。byるーり
コメント
5件
ふつーに上手い!!続き楽しみ!
めっちゃ好きなんだけど…✨ 続き待ってますッ✨!