テラーノベル
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案ずるよりなんとやらでなんとか無難に見回りという第一難関を突破した。
次は本戦だ。
本戦の課題として先ず大人として恥ずかしくないある程度の絵を描くということ。
そしてもう一つが弦さんに鎌かけを含めてあの小鳥のキーホルダーとわかる様に似せて描くということ。
ちょっと怖くはなっているが、とにかく弦さんについての進展はやはり欲しい。
突然私は気がついてしまった。
というか何故気がつかなかったのか。
バッグから絵の具を拭くティッシュでも出すフリをしてポーチに付けたキーホルダーを見れば良いのだ。
(なんで気が付かなかったのかなぁ〜)
私は少しニヤケている顔を感じながら、
(これってバッグの中から教科書見ようとするカンニングやん)と冷静に思い又自分にツッコミを入れる。
私は今からズルをしようとしている。
しかも小学生のいる教室で。
まぁ今回は神様も許してくれるだろう。
背に腹は変えられない大ピンチなのだから…。
それにしてもこんな小さな低レベルのピンチやズルなんか神様も許すどころが気が付きさえしないのではないだろうか。
そんな都合の良い解釈をしながら、やはりまたしょーもない良心の呵責を胸に低レベルのドキドキの中バッグを開けてポーチのキーホルダーを見ようとする。
(さりげなくティッシュを取るフリで…でもしっかり見たいから探すフリなんかしたりしよう…。)
なんだか自分で自分が情けなくなるがそんな事は気にしている場合ではない。とにかく小鳥の形をしっかり目に焼き付けて…。
しかし取り出さずにバッグの中で見なければならないから暗くなかなかよく見ることが出来ない。
すると、弦さんが「どうした由布ちゃん!なんか探しもの?」
想定外である。
私は完全に挙動不審になり、
「え、あ、あの…あ!ティッシュを取ろうと思って。絵の具が手についてしまったから…」
幸い白の絵の具が指先に少しついていたので
助かった。
「それなら、ここにウェットティッシュやタオルがあるからこれを使って〜」
「あ、はい、ありがとうございます…。」
もう〜作戦失敗だ。まったく…どうぞお気遣いなく、な心境だ。
それにしてもせっかく気がついて親切に言ってくれてるのに完全に先生に気づかれカンニング未遂な生徒であった。
ティッシュをもらいどうでもいい指先の絵の具を拭いながら、
(キーホルダー見れなくなったぞ…。携帯は机の上に置いてあるし他に何か探すかどうか。
さぁどうする私…。)
大事件の渦中の主人公の様な心境で次の手を考えていた。
そして皆が絵を描き上げていく中、私だけ一向に筆が進んでいなかった。
そして目を閉じて集中しポーチにつけたあの小鳥のシルエットを思い出そうとしていた。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 第41話、読み終わりました…! 由布ちゃんの「バッグからチラ見カンニング作戦」、小学生に混じって必死すぎて笑っちゃったけど、めっちゃ応援したくなりました。弦さんに優しく声かけられて「先生に気づかれカンニング未遂な生徒」って自分でツッコんでるところ、由布ちゃんの純粋で不器用な感じがすごく伝わってきて可愛かったです🌙 最後、目を閉じて思い出そうとする描写、真剣で好きです。次が気になる…!
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