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#琉歌の部屋
まぜ太@nrkr
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第七話 言えなかった気持ち
「……好きだった?」
ころんは、言葉を失った。
目の前の莉犬は、今にも消えてしまいそうだった。
「うん」
莉犬は笑った。
「ずっと、言えなかったんだ」
「どうして……?」
「だって、ころちゃんはいつもみんなのことを大切にしてたから」
莉犬は少しだけ俯く。
「僕が好きって言ったら、今までの関係が壊れそうで怖かった」
「……そんなの」
ころんの目に涙が浮かぶ。
「僕だって――」
言葉が止まった。
胸の奥に、知らないはずの記憶が蘇る。
雨の日。
莉犬と二人で帰った道。
莉犬が笑っていた。
そして、ころん自身が言っていた。
『俺も、莉犬のことが好きだよ』
「……僕も、言ってた?」
莉犬が驚いた顔をする。
「思い出したの?」
「少しだけ……」
その瞬間、音楽室の時計が――
0時00分。
バンッ!!
扉が閉まった。
少女の声が響く。
「時間です」
「待って!」
ころんが叫ぶ。
「莉犬を消さないで!」
「消えるのは、莉犬じゃない」
少女が答える。
「――あなたです」
ころんの足元から、赤い光が広がっていく。
莉犬が手を伸ばした。
「ころちゃん!」
「莉犬!」
二人の指先が触れる。
けれど――
その瞬間、誰かがころんを強く引っ張った。
「こっち!」
「まぜ太!?」
まぜ太だった。
その後ろには、あっきぃ、ぷりっつ、ちぐさ、あっと、たっつんもいる。
「何してるんだよ!」
ころんが叫ぶ。
まぜ太は息を切らしながら答えた。
「助けに来たんだよ!」
「お前が消えたら、全部終わる!」
その言葉に、少女が笑った。
「……違う」
「この物語を終わらせる方法は、一つだけ」
少女は、ころんを見る。
「本物のころんが、自分で過去を受け入れること」
ころんは黙った。
そして、莉犬を見る。
「……莉犬」
「うん」
「僕、忘れたくない」
「……うん」
「みんなのことも、事故のことも、全部」
莉犬は涙を流しながら笑った。
「それでいいよ」
すると少女の身体が光に変わっていく。
「ありがとう」
「やっと……私も、終われる」
光の中で、少女の顔がはっきり見えた。
その瞬間、のあが息を呑む。
「……お姉ちゃん?」
少女は、のあに微笑んだ。
「今まで、ありがとう」
のあの涙が溢れる。
「……ごめんね」
「もういいよ」
光が消える。
音楽室は静かになった。
けれど、床には新しい紙が一枚落ちていた。
ころんが拾い上げる。
そこには――
『第二の物語、クリア。』
そして、その下に赤い文字。
『第三の物語――死者の教室』
ころんは紙を握りしめた。
その瞬間、廊下の奥から――
ななもりの声が聞こえた。
「ころん……まだ、僕たちの話は終わってないよ」
ジェルの声も続く。
「次は、俺らの番や」
ころんは顔を上げる。
「……二人とも、生きてるの?」
返事はない。
ただ、遠くで学校のチャイムが鳴った。
――第三の物語が、始まる。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 第8話、めっちゃ熱かった……! 莉犬の「ずっと言えなかった」告白、ころんの記憶が蘇る演出、どれも切なくて胸がぎゅってなった。 まぜ太たちが助けに来るシーン、めっちゃグッときたよ。そして少女の正体がのあのお姉ちゃんだったのも、すごく重くて。 「死者の教室」ってどんな地獄が待ってるんだろ……続きすごく気になる!