むふふ〜。
連投しちゃうぞ!
三話にいち早く反応してくださった方々、ありがとうございます✨
藤澤「若井…ごめん。僕、ちょっとトイレ…」
若井の返事も待たずにトイレに駆け込む。
着ていたTシャツを脱ぎ捨て、手を洗う。備え付けのハンドソープを付けて、何度も、何度も…。
若井が僕を追い掛けてトイレのドアを開けたことにも気付かなかった。
バシャバシャとしぶきを立てて洗っている手に、若井がそっと手を重ねてきた。
若井「来るの遅くなってごめんね。」
水の中で若井の手が僕の手を包むのを見て、やっと綺麗になった気がして洗うのを止めた。
藤澤「若井…僕…どうしたら良かったんだろう…あの人、怒ったかな?…元貴に、何かするかな!?……音楽…続けられるかな…?」
不安で不安で若井に縋りながら迫る。
若井は僕をふわっと抱きしめて、背中をトントンしながら、
若井「落ち着いて、ね?…ね?まず、服着よう。」
酷く汚く感じたTシャツを着る気にはなれない。かと言って、アンダーシャツ一枚で局の中を歩く訳にもいかない。
藤澤「…替え、無い。」
若井「俺のでいい?」
若井は、何で脱いだとか、何でそのTシャツを着ない、とかは聞かない。
若井が貸してくれたシャツは少し大きくて、若井の匂いがして凄く安心した。
若井「家に帰って着替えてる時間はないからこのまま事務所、行こう。元貴は早く入ってるはずだからさっきの事、報告しないと。俺、録音してたんだ。」
いつの間に!?と思ったけど、さっきの会話を思い出す。元貴に向けられた明らかな…敵意…。
藤澤「元貴に聞かせるなんてダメだよ!…あんな悪意の塊みたいな…元貴、気にしぃだから会ったことも無い奴からの敵意…傷ついて欲しくない…。」
また思い出して吐き気がする。
若井「あんな話、俺たちの思い込みで伝えたって解決できない。これからの活動が掛かってるんだよ?」
藤澤「っ!………。」
若井「大丈夫だよ。元貴には俺たちがいる。」
若井は自信満々だった。僕は…どうしてこう…揺らいじゃうんだろう…。
藤澤「ん…。」
事務所への移動中に、若井が来てくれるまでの間に起こった出来事を話した。
有名なプロデューサーの番組に出られるかもしれないと思った事、努力を褒められて馬鹿みたいに舞い上がってしまった事…。
若井は静かに聞いてくれた。
事務所に着いて、若井はすぐにマネさんを呼ぶと一緒に元貴の所へ行った。
若井「俺が先に元貴に話してくるよ。何回も話したり、思い出したりするの辛いでしょ?」
と、非常にハイスペな気遣いを発揮して…。
藤澤「惚れ直すって…。」
今日の若井は本当に頼もしかった。あのプロデューサーと対峙した時の背中は、きっと一生忘れない。
若井が貸してくれたシャツの裾を握りなから、傍にあったキーボードを触っていた。
しばらくすると若井が僕のいる部屋に入って来た。
若井「涼ちゃん、元貴が来て欲しいって。4Aフロアね。」
藤澤「元貴…あれ、聞いたの…?」
若井「うん。元貴がどう思ってるか、この対応をどうするかも含めて聞いてきて。」
藤澤「…うん。」
…心臓がドキドキしている。でも…なんだろう……。若井…ちょっと笑ってた気がしたんだけど…?
僕は元貴がいる部屋に向かった。
次回、ついに大森さん登場!
コメント
6件
惚れ直しちゃうよーーこれは かっこよい。
ついに来たな…。大森っっ!!!
若井……っ!!!!!!!!!!大好き!!!!!