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花月夜れん
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「いやー、人がいて助かったっすよー」
「アリスト様、どうします?」
「んー、レッドフォレストフロッグは厄介だな。魔法があまり効かないし、剣も油で滑るんだよなぁ。逃げるが勝ちなんだけど」
二人は上空で一度止まっている。相談中なのかな?
「無視しないでくださいっすー」
男の人は頑張って走り続けている。その後ろをカエルさんがビョンビョン追いかける。うーん、はやくなんとかしてあげたいけれど。
「リサ、カエルの丸焼きとか食べない?」
「いえ、結構です」
サラがポンと姿を見せた。
「水で押し流せばいいのでは?」
「カエルだから泳げるんじゃ?」
ウォータがムッとしていた。
「「僕達の結界で閉じ込めちゃえば?」」
「採用!」
ミニライトの意見に賛成して、私は彼らの名前を呼んだ。
「ライト!」
キンッ
ベチョン
結界内で飛び上がった結果、べっちょり張り付いたカエルさんが少し可哀想だった。
あと、選ばれなかった二人はブーブーと文句を垂れていた。火と水なのに、そういうとこは似てるのね。
「アリスちゃーん、その人も乗せて皆で移動しよう」
アリスは嫌そうな顔を浮かべて、私の所に戻り私を抱き上げて川の向こう側に渡った。
あれ、あの人をおんぶは嫌だったのかな?
「ルードがその人乗せてね」
「えっ」
「よろしくっす」
ルードに彼を押し付けていた。
ーーー
「すごいっすね! いまの魔法! 何なんっすか?」
「あ、えっと」
「助けたんだから、もういいでしょ、バイバイ」
アリスが私に詰め寄ろうとした男の人を引き離した。
「え、ひどいっす。御礼ぐらい、いいっすよね。僕はスペードっていうっす。危ない所をありがとうっすよ」
再び私に詰め寄ろうとしているのをアリスが止めて、ルードが私の前に立った。別に名前くらいいいよね?
「あ、リサと言います」
「アッリサちゃんっすね!」
「リサです」
「リサちゃんっすか!可愛い名前っすねー」
『リサちゃん』とスペードが私の事を呼んだ瞬間アリスの目がジトリとスペードを睨み付けていた。
私はこのやり取り、デジャブ……と思いつつ、続けた。
「スペードさんは、何であんなことに?」
アリスが、あーぁという表情を浮かべている。
え、私何かした?
「東に向かう用事があったんすけどあれに絡まれてしまいまして、良かったらさっきの鳥にご一緒させてもらえませんっすか? この方向に飛んだということは東に向かってるんすよね。僕、どうやら迷ってしまったようで」
あー、そう言うことか。ごめんね、アリスちゃん。
「アリスちゃん、いいかな?」
放っておけない性分なのがわかっていたから、面倒事に近寄らないようにしてくれていたのかもしれない。やれやれという顔をして、アリスはルードの方に乗るようにスペードに指示していた。
「ありがとうっす。とりあえず、皆さんの向かう先でもいいんでお願いしますっすー」
飛ぶ準備を終えたぴーちゅんに私達が乗り、ラーファに乗るため先程のようにルードとスペードが横に立った。
帽子を深くかぶり、銀色の前髪で二重に目を隠しているスペードは、
「風の精霊よ」
今度は自分でラーファの上へと飛び乗った。魔法使いだったの? それなら最初から魔法を使えばいいのに!!
コメント
1件
第97話読み終わったよ〜!!🫶✨ カエルに追われてるスペードさん、登場からフレンドリーでめっちゃキャラ立ってたね!笑 アリスが「リサちゃん」呼びにジト目してたの、もう完全にヤキモチじゃん……キュンときた😭💕 最後に「風の精霊よ」って魔法使えたのに最初から使わなかったの、なんで!?ってツッコミ入れたくなったよ笑 スペード、これからどんな立ち位置になるのかすごく気になる! 花月夜れんさんのキャラの掛け合い、今回も最高でした〜!!