中也が15歳になった。私にとっては中也は推しというより家族になっていた。共同生活も終わり、アパートの隣室を借りる事にした。
羊で主に人助けを専門してきた私、主に戦いが専門の中也。私も毎日筋トレを続け、体力もついた。中也の任務に着いて行き敵の頭の中を読む。こうして異能訓練は行っていた。いつも心の中でカウントダウンする。天人五衰事件まで残り7年_____。みんなを救うために、自分に何ができるのか。そんな考え事をした。
変わってしまったのは、ポートマフィアが羊の縄張りを荒らしてからの事だった___。
私と中也で帰り道、歩いている途中、中也が突然突進するものだから、驚きのあまり腰を落としてしまった。
「中也!?stop!!」
目を見開いた。中也が突進していった相手は_____太宰治だった。
追いついた頃にはもう遅かった。中也はマフィアの部隊に囲まれていた。近くに広津さんの姿も見えた。これは間違いない。15歳編の内容に入っている。中也が次々に人を倒す。
其れを私は唯見つめるだけ。私、何も出来ないままだ。決めたじゃないか。少しでも皆を救うって。太宰と中也が互角に戦う。隙が見当たらない。太宰が私に話しかけた。
太宰「君も羊かい?君の噂は一切聞かない。」
突然話しかけられて焦る私。口元が震える。
中也がまた突進して来た。
「宴の開幕に相応しい花火を上げようぜ!」
中也のその言葉が最後だった。先代の暴走に私達は巻き込まれてしまった。
最後に_____太宰治の頭の中を読んだ。
この人…頭に死という文字しかないのか…
彼には死という呪いにかけられているのか。
この呪いから彼を救えたら…太宰はどうなるのだろうか。織田作との未来も変わってしまうのだろうか。其処で私の記憶は闇の中へ葬られてしまった。